県議時代の活動〜「いのち」と環境を守る兵庫

    (減災・防犯・医療・公害規制・地球温暖化防止)

トップページに戻る 1 被災時の避難所運営について(第286回定例会:H18・2・28)

2 DV被害者へのワンストップサービス、就労支援について(第286回定例会:H18・2・28)

3 子どもの安全と警察 (予算特別委員会:H18・3・13)

4 小児救急医療電話相談について
(決算特別委員会:H18・12・7)

5 無資格者による医療行為について
(決算特別委員会:H18・12・7)

6 がん対策について(決算特別委員会:H18・12・7)

7 環境施策に関する関西広域連携の取り組みについて
(定例会:H19・6・26)

偽装ラブホテル問題への取り組みについて
(定例会:H20・10.2)

鉄道駅舎のバリアフリー化計画について
(定例会:H20・10.2)

8・9は質疑の様子が動画で見られます。
当日発言の全文はこちらから(兵庫県議会民主党・県民連合議員団HPへ)


1 被災時の避難所運営について(第286回定例会:H18・2・28)

(井戸まさえ)

 「減災」対策としての避難所運営についてお伺いいたします。

 「1月18日午後8時、2日目の真っ暗な夜がやってきた。どこに子供がいるのかわからないほど、子供の声はしなかった。親のそばを離れず、じっと恐ろしさに耐えていたと思う」、これは、震災当時、神戸市東灘区の福池小学校で教頭を務めていた上田美佐子先生が記した避難所運営の記録の一部です。2,000人という避難者であふれ返った体育館で、全く子供の声がしない。どれほどの恐怖が子供たちを襲っていたのか。また、子供の泣き声を必死で抑えようとしている親たちの緊張が今も伝わってくる文章です。

 一般に、このような張り詰めた状況が続いていくと、だれもが精神的にも肉体的にも限界となります。そして、いたずら、レイプ、詐欺等金銭トラブル、またDVや児童虐待等、社会が抱えているありとあらゆる病巣が被災地を襲う可能性が高まります。そのターゲットは、特に子供や女性たちです。こうした二次的被害の発生に対して事前にできることは何なのか。

 まずは、プライバシーが十分確保されてない中で、女性たちが着がえや授乳などをしなければならない状況を変えなければいけません。女性専用のスペースを避難所の中に確保する配慮は大変重要なことだと思います。地域の中の保育所等を、お年寄りからひとり暮らしの女性が利用できる女性専用避難所として指定し、警官の配備等準備もできていれば、安心感は増すと思います。阪神大震災から11年がたち、子供をめぐる社会状況が悪化しているからこそ、災害時にはこうした犯罪が起こりやすいこと、また、どんな場所が危ないのかを子供や女性に事前に知らせ、自分の身は自分で守る意識づけをしておくべきとも思います。

 中越地震をきっかけに、国も女性の視点から防災の取り組みを進めるよう方針を出しています。

 そこで、自然災害後の人的被害を最小限にとどめるためにも、起こり得る二次的被害を直視し、こうした避難所の運営について、兵庫の地域防災計画の中に明文化していくことを望みますが、ご所見を伺います。

(井戸知事答弁)

 「減災」対策としての避難所の運営についてお尋ねがありました。

 阪神・淡路大震災における教訓をもとに、避難所における生活環境の向上を図るため、県地域防災計画におきましては、まず、プライバシーへの配慮を、次いで、警察と連携した避難所パトロール隊の巡回を、そして3番目に、個々のニーズに応じた宿泊施設や社会福祉施設の活用などを明記しています。

 また、平成13年3月に、市町における避難所の設置運営のための指針を策定しましたが、この中で、まず妊産婦への専用スペースを割り当てること、第2に、更衣室、授乳場所の確保をすること、第3に、女性が相談できる場づくりをすること、第4に、性的犯罪の防止への配慮などについてもマニュアル化しております。

 先般の新潟県中越地震の経験をもとに、国においても、昨年7月に防災基本計画が修正され、男女双方の視点に配慮した避難所の運営管理が追加されました。また、12月に策定された男女共同参画基本計画にも、男女のニーズの違いを考慮した防災対策への取り組みの必要性が盛り込まれております。

 これらも踏まえまして、現在進めております県地域防災計画の見直しに当たりましては、避難所運営につきまして、記載内容を総合的に点検し、充実方策を検討してまいります。また、実際に避難所の設置運営に当たる市町に対しましても、市町地域防災計画の修正協議等を通じて、趣旨の徹底を図ってまいることとしております。今後とも留意をしてまいります。

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2 DV被害者へのワンストップサービス、就労支援について(第286回定例会:H18・2・28)

(井戸まさえ)

 DV対策についてお伺いいたします。

 兵庫県は、県営住宅にステップハウスを設け、DV被害者の自立を支える施策に先進的に取り組んでいることは、全国的にも評価される点だと思います。また、県立女性家庭センターの一時保護所が増築、来年度からは定員が15人から27人へと大幅に増加、大いに期待をしたいところですが、定員が12名ふえるにもかかわらず、職員は1名ふえるのみと聞いています。同伴児童対応指導員の配置をとったとしても、一時避難という緊迫した状況の中でのマンパワー不足、また決定権のない非常勤の職員のみで対応しなければならないことにも不安を感じます。

 DV被害者は、当然ながら、身体的受傷があることも多く、また健康に対する不安も大きいので、他府県では看護師を配置しているところもあります。職員の質の向上も含め、女性家庭センターの体制の充実に向けた考え方についてお伺いいたします。

 DV被害者の女性たちが家を飛び出してから対処しなければならないことは山積みです。警察、裁判所、病院、市役所、また子供がいる場合は保育所や学校などなど、それぞれを別々の窓口で相談しなければならないのはかなりの負担です。毎回同じことを一から説明していくことは、被害の追体験ともなり、最も避けなければならないことの一つだと思います。また、加害者にもしかしたら見つかるのではないかと恐怖を抱きながらあちこちへと移動するのも、とてもつらいことです。こうした相談を一つの窓口で受け付け、一貫した支援が行える「ワンストップ窓口」のニーズはかなり高いと推測されます。

 知事は、今定例会の提案説明で、雇用支援策として、就職支援と能力開発をワンストップで支援していくことを表明なさいました。切実にワンストップの体制を望むのは、DV被害者も同じ、危機感からいくと、それ以上とも言えます。この3月に策定される兵庫県ドメスティック・バイオレンス対策基本計画にも組み入れ、早急に体制を整備していただけることを強く要望いたします。

 さて、DV被害者にとって最も大きな課題は就労です。例えば長野県では、来年度、DV被害者、母子・父子家庭の方々など、就労意欲を持ちながら定職につくことが困難な方々の就労機会を県組織の中に確保する「行政パートナー雇用制度」の人数を30人から200人へ拡大する予算案を組んでいます。勤労意欲のある人々の職場参加に県庁職員が刺激を受け、組織の活性化にもつながったという実績があるからです。一般企業やコミュニティビジネスへの働きかけだけではなくて、まず県みずからも具体的な支援策の主体者としてかかわっていくことが肝要だと思います。

 そこで、こうした女性家庭センターの充実やDV被害者へのワンストップの体制の確立、就労支援などの課題をどのように施策に結びつけていくのか、ご所見を伺います。

(井戸知事答弁)

 まず、DV相談につきましては、近年の相談ケースの複雑化・多様化から、本県では、相談員に社会福祉士等の専門人材を配置するとともに、これまで心理判定員やケースワーカー等の専門の正規職員について拡充を行っています。また、今年度、DVと児童虐待を抱える相談に対応するため、こども家庭センターに家庭問題相談員を4名配置しました。

 現在、学識者等から成りますDV対策検討委員会において議論を重ねていただいておりますが、これらの具体的な提言を踏まえ、相談体制の充実、被害者保護対策の充実、自立支援対策の強化、DV対策の環境整備、担い手対策の充実を柱として策定中の基本計画に基づいて、18年度におきましては、女性相談員の増員と嘱託弁護士によるDV法律相談、保育士の配置に加えまして、職員の資質向上のため、DV被害者対応技術研修の充実を図ることとしたいと考えています。

 ワンストップ体制につきましては、福祉施策の利用、住宅の確保、就労等の多くの窓口が市町やハローワーク等となっておりますので、個々のケースについて、さまざまな機関との適切な連絡や連携を図っておりますが、DV防止ネットワーク会議等の活用によりまして、女性家庭センターが総合的・一体的な相談ができる体制を整備しております。さらに充実を図ります。

 また、就労支援につきましては、女性家庭センターにおいて、就業支援講座、内職やコミュニティビジネスの求人等の情報をDV被害者に直接提供するなど、今後とも、DV被害者の自立に向けた一層の支援に努めてまいります。

 なお、県庁でも、キャリアアップ事業として、職員の残業手当を約1割削減しまして、一般的なインターンシップを兼ねた職場の提供をいたしております。そこにこのような方々が応募していただき、働いていただくということも考えられると考えております。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。

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3 子どもの安全と警察(予算特別委員会:H18・3・13)

(井戸まさえ)

 まず、違法駐車対策について伺いたい。

 まずは、違法駐車の取り締まり関係事務の民間委託についてである。

 本年6月から駐車違反取り締まりの民間委託が始まる。それに伴い、我が県でも4億4,000万の予算を組み、まずは9署で21組、42人を民間委託するとの計画が示された。これにより、警察官の本来業務に移れる数は、初年度15人、これは大体2年間で民間委託の計画は聞いているが、そうすると合計30人ぐらいの省力化を図れるということであるが、投資額とその成果見込みに関するコストパフォーマンスについてはどのように考えているか。まずはその点に関するご所見を伺いたい。

(中川交通部長)

 違法駐車は、都市部を中心に常態化し、交通事故や交通渋滞の原因となるなど、県民生活に著しい弊害をもたらしている。しかし、厳しい治安情勢下において、違法駐車取り締まりに投入できる警察力にも限界があるところである。

 県警察としては、平成18年度は、神戸市内の9警察署に駐車監視員21組、42名を配置することとしているが、この民間委託の目的は、駐車監視員が重点地域路線の巡回を密にすることにより、駐車秩序の確立と警察力の合理的展開である。

 平成18年度予算の違法駐車対策費のうち、民間委託に係る委託費は約1億7,000万円であるが、この民間委託により駐車秩序の回復が期待できるほか、同じ効果を上げるために必要な警察官を警察官でしか行え得ないひき逃げ捜査とか、交通取り締まり、パトロールなどの執行事務に充てることにより治安の向上にもつながるなど、十分な費用対効果が図れるものと考えている。

 なお、委託費の中核を占める人件費について見ると、民間委託の場合の駐車監視員1人と警察官1人にかかる費用は、駐車監視員の人件費の方が低いものと承知している。

(井戸まさえ)

 初期投資を含めてすべてで4億4,000万の予算というのは、額として見ると非常に大きい額になっているので、県民の皆さんも、それなりの期待を持って見られると思うので、ぜひとも費用対効果の高いものにこれからなさっていく努力をしていただきたいと思う。

 次は、違法駐車が蔓延する理由として、駐車場の確保がうまくいっていないのではないかという視点から伺いたい。

 駐車場が蔓延する理由としては、大きく三つの点があると思う。一つには、外部費用がきちんととれていない。つまり、駐車違反料金の徴収の問題。また、人的リソースが少ないので、駐車違反の取り締まりが偶然に左右されてしまっているという現状もある。もう一つが、駐車場の確保の問題だと思っている。

 民間委託で駐車違反の取り締まりをしているイギリスでは、その取り締まりが非常に厳しいことで有名であるが、一方では、コインパーキングが至るところにあり、駐車をする場合は、あえて駐車違反をするという側面が強いとも聞いている。しかし、今私たちの現実の生活の中では、駐車違反をしたくなくとも、近くに駐車場が不足していて、違反せざるを得ないという場合も多くあると思う。民間団体のリサーチによると、ここは違反であるということはわかっていても、とめているという経験がある方が47.7%、ないという方の37.6%よりも大きく上回っているという現実もある。

 例えば、私の家の前なども山手幹線で非常に広いが、そこにはすごく駐車場がもともと少ない。駅の前にも商店が多く立ち並ぶのに、パーキングメーターはない。元町なんかでは、非常に狭い中でもパーキングメーターのある駐車場があるので、そうしたところとの差というか、先ほども速度の話があったが、ここではどうしてパーキングメーターがあって、こちらにはないのかというところがあると思うので、もう一回その辺も検討することは必要だと思っている。

 民間委託によって違法駐車の取り締まりを効果的に運用するためにも、本当に危険な地域等の駐車違反の取り締まりを集中してやっていただくということが先ほどもご回答にあったが、それと同時に、駐車違反をなくすという本来の目的からいくと、一方ではこうした公のコインパーキングメーター等の設置も必要だと思うが所見を伺う。  

(中川交通部長)

 都市部を中心とした違法駐車の根本的な原因は、駐車需要と駐車容量のアンバランスや、ドライバーの遵法意識の欠如にあると思う。違法駐車問題を根本的に解決するためには、駐車容量を拡大するための施策、駐車需要を軽減するための施策、駐車モラルを向上させるための施策などを同時並行的に、かつ、着実に推進していく必要があると認識をしている。

 このため、警察では、パーキングメーター等の整備、地域の交通実態等に応じたきめ細かな駐車規制の見直し、違法駐車抑止システム、駐車場誘導案内システム整備充実、悪質、危険性、迷惑性の高い違反に重点を指向した駐車取り締まりなど推進するほか、関係機関、団体等に対し、違法駐車防止条例、駐車場附置義務条例等の制定や、公共駐車場の整備等を働きかけている。

 今後もこれらの対策を推進をし、違法駐車問題の根本的な解決に努めたいと考えている。

(井戸まさえ)

 芦屋大学の浜本宏教授も指摘するように、県庁前にある道路のところでも、駐車禁止と書いてある標示の下にパーキングメーターの標示があり、そのパーキングメーターのところには、日曜とか休日は駐車違反禁止ではないと書いてあり、あるときはそこは駐車違反ではなく、あるときはパーキングでとめられる場所になるというのは、本当にトリプルスタンダードがあってわかりにくいというのもあると思う。同時に、標示が非常に混乱する要因にもなっていると思うので、その辺も含めて駐車違反対策には総合的なアプローチをお願いしたいと思っている。

 続いて、安心できる警察のあり方について伺いたい。

 先ごろ神戸市西区の大学院生殺害事件の判決が出、また、姫路の事件がマスコミでも大きく取り上げられたように、兵庫県警の初動捜査についての関心が再び集まっていると思う。県民の信頼を回復するためには、何よりもまず、身近な地域の警察の対応を改善していく必要があると思う。私も、昨年事務所荒らし、車上荒らしと相次いで被害に遭い、まさに県警の対応というものをどのような形でやっているのかを見せていただいたが、現場の警察官の方々は、それなりに皆さん一生懸命やってくださっていても、それを生かしていくさまざまなシステム的な問題があり、改善の必要があるということをつくづく感じた。例えば、警察官の交代の時間、電話をしても1時間待ってほしいと言われる。その時間帯は交代でそこの交番にはだれもいないのでということも言われた。また、被害届けの作成であるが、1時間も2時間もかかってしまう。こうしたところも改善の余地があるということも実感した。また、現場検証に来ても、周りには、私のビルは2階であるが、1階にも3階にも、上の階の方たちにも何らここで泥棒被害があったということも伝えられない。被害届けを出した後のフォローもない。例えば、半年たっても、その事件がどのようになっているのか、どこまで捜査が進んでいるかというのも全く、出したら出しっぱなしで、捕まらない限りはこちらには何の連絡もないというのも、警察の対応に対する不信につながっていくと思うので、改善も検討していただけないかなと思う。

 事件が多発している中では、限られた人材が対応し切れる物理的な事柄というのは限られると思うが、もっと効率化していいと思われる部分、例えば、被害届けを手書きではなく、今時であるから、パソコンである程度のひな形があって、それを入れていけばすごく時間が削減できると思う。そうしたところの工夫もあっていいかなという部分がある。

 警察への不信というのも、また逆に信頼というものも身近なちょっとした経験の上に成り立つと思う。警察の信頼回復に向けての取り組みに関して伺いたい。

(相浦警務部長)

 県民の信頼を確保するためには、一人一人の警察官が使命感を持って職務に取り組むということが何より大切であるが、ご指摘のとおり、制度の創設やシステムの導入を図ることなどにより、合理的で効率的な仕事の進め方を確立をし、個々の努力が全体としてより効果的なものとなるようにすること、これは極めて重要なことである。

 ご質問にあった住民に身近なところで警察活動を行う地域警察について具体的に申し上げると、被害届けの作成などの効率化については、本年1月から捜査書類をパソコンを用いて容易に作成することができる捜査書類作成支援ソフトを導入するとともに、新年度から、県下の全交番にパソコンを整備することを計画しており、ご指摘のあったような形を近々にもつくり得ると考えている。

 犯罪情報の発信については、必要に応じて犯罪の発生状況などをお知らせする交番便りなどのミニ広報紙を配布しているほか、昨年10月から、身近な犯罪情報、防犯情報などをパソコン、携帯電話のメール機能を活用しリアルタイムに発信する「ひょうご防犯ネット」の運用を開始している。

 また、ご指摘あったが、交番勤務員の交代時にできるだけ間隙を生じさせないために、今後、時差交代の制度化について検討を行っていくこととしている。なお、犯罪の被害者などに対しては、必要に応じて捜査経過などをご連絡しているが、至らぬ点があれば改善に向けて努力していきたいと考えている。

 今後とも業務の一層の効率化に努めるとともに、県民の立場に立った警察活動を展開し、県民の信頼を得られる力強い警察の確立に向け全力で取り組みたいと考えているので、ご理解とご支援をよろしくお願いする。

(井戸まさえ)

 ぜひともお願いする。特に被害届けを出した後の対応であるが、希望者には、例えば、郵便にするとまたお金がかかるので、メールなどですぐに送れるような形にすれば非常に被害届けを出された方も安心だと思うので、ぜひともお願いしたい。

 続いて、こども110番の家について伺いたい。

 こども110番の家の協力箇所の登録件数は、兵庫県全県で5万件を超えたと聞いた。子供を持つ身としては本当にありがたいと思うと同時に、逆に、110番の家の選定の基準、また、その安全性の担保があるのかどうかという心配も出てくる。特に私が住む東灘区では、震災以降に引っ越されてきた人口が4割以上ということで、その多くが子育て世代、つまり、隣近所に対してまだまだ浸透が低い、顔が見えないといったようなご家庭が多い中で、子供たちを育てている。

 ふだんは知らない人について行ってはいけないと言っている一方で、何かあったときは、親も顔を知らないシールの家に飛び込んでということに対しても、親としては多少の抵抗を感じざるを得ない。これは、110番の家というのは各団体がお願いをして回っているので、県警が選定をしていないということはわかっているが、また、学校で訪問等の努力をなさっているということも十分わかっているが、登録件数が増えてきた以上、また、110番とうたって登録のシールを張っている以上は、登録してくださっている方たちの善意を生かすためにも、県警として登録時の目安、基準のようなものを示す必要があると思うがどうか。

(横山生活安全部長)

 子供を守る110番の家は、平成9年以降、子供が被害に遭い、または遭うおそれがある場合における一時的な保護と警察への通報を行うボランティア活動として、地域に定着しているものである。

 この実施主体は、防犯協会、教育委員会、PTA等であり、学校の通学路や公園等周辺の民家、商店、事務所等にご協力をいただいて運用しているものである。

 県警察では、防犯意識が高く、対価を求めずに活動しておられることや、地域的に広く展開することの重要性を考慮し、登録時の基準等を示すというよりは、110番の家が真に機能するよう、見直しを含めて実施主体への働きかけを行うなど、さまざまな面で支援していくことが子供の安全を守ることや地域の方々に安心を与える上で、本当に重要と認識している。

 委員ご指摘の点も、機能する110番の家とするよう対応することと受けとめているが、今後とも関係機関等と連携し、的確に対応していきたいと考えている。

(井戸まさえ)

 今までは子供と親という立場から110番の家について質問したが、逆に、今度は登録家庭という立場から質問したい。

 登録家庭の安全確保についてである。

 登録家庭は、突然子供が危機に瀕したときに入って来られる。ということは、ある意味犯人も入ってくるかもしれない、災害を呼び込んで自分たちのところで受けとめていかなければいけないということになる。そうしたときまず何をすべきなのか、また、犯人に対し、例えば、自分の身を守るという観点も必要になってくると思う。そうしたことを想定した対応マニュアルはつくられているのか。ない場合は、作成していくのは、私は県警の役割だと思っているが、ご所見を伺いたい。

(横山生活安全部長)

 昨年、子供さん等が110番の家に駆け込んだ6件については、すべて適切に対応していただいているが、委員ご指摘のとおり、子供や家人の危害防止の対応マニュアルの作成は必要不可欠であると考えている。

 自治体、教育委員会等の実施主体においては、大半が独自で対応マニュアルを作成、配布しているところであるが、いまだに作成していないところもあるので、対応マニュアルの早期作成を働きかけるなど、その支援に努めている。

 また、県警察では、昨年9月に事業所防犯ネットワークを構築したところであり、子供を守る110番の家・車には、対応マニュアルの見本を示し、事業所ごとの具体的な対応マニュアルを作成していただくとともに、従業員の皆さん方にも対応等について徹底を図っていただくよう依頼している。

 そのほか、子供を守る110番の家・店を対象にした防犯研修会や警察署員との合同によるウオークラリーの実施などを通じ、実際の対応要領を学んでいただくよう努めていく所存である。

(井戸まさえ)

 子供の安全に関して、私は、実は特別の思いがある。5人も子供がいると、新町議員も同じだと思うのだが、いろいろなことがある。私の3番目の子供は、六本木ヒルズの回転ドアで頭を挟まれ、本当にあと1秒、2秒のところで命が救われるという思いをした。しかし、その事件があったにもかかわらず、あの死亡事故が起きてしまった。警視庁からも事情を聞かれ、また、報道番組にも出て証言もしたが、結局、死亡事故まで至らないとなかなか動いてもらえない。無数の同様のケースが非常に軽く扱われているという印象も持った。県警だけでなく、警察全体への信頼を高めるため、未然防止対策にはぜひとも力をいただきたい。兵庫県警が日本の警察をリードしていくという気概で頑張っていただけたらと思う。

 最後は、人材の確保と育成について伺いたい。

 団塊の世代の大量退職に伴い、県警でも500人規模の新卒者採用が行われることとなる。また、IT等犯罪の多様化・複雑化に対応した人材を確保していくことは、今後の県警にとっては大変重要なことだと認識している。しかし、民間でもバブル期に見られたように、こうした大量採用というのは、えてして人材のばらつき、また、育成時どうしてもきめが粗くなってしまう等の危険性も指摘されている。  こうしたことにどのように対応していくのか、ご所見を伺いたい。

(末井警察本部長)

 県警察においては、平成19年度をピークとして、平成15年から24年の10年間で全体の約4割に当たる大量の職員が退職し、この間、多数の採用を行う必要がある。また、平成14年度以降、毎年、警察官の増員をお願いしていることから、現在、既に年間600人を超える規模の採用を行っている状況にある。

 少子化傾向に伴う就職適齢人口の減少や民間の雇用情勢の改善などの要因が重なり、優秀な後継者の確保の点で大変に厳しい情勢を迎えている。

 こうした中で、より多くの受験者を確保するために、県警察のホームページやポスター等の各種広報媒体を利用するなどし、多種多様な広報を展開し、真に警察官にふさわしい者を採用するために、一般の公務員試験とは異なり、体力検査を行うほか、面接や論文試験を通し、単なる公務員志向にとどまらない警察官として求められる気概を有しているかどうかを十分に見きわめるよう努めている。

 さらに、警察学校における採用時の教養においても、学生の増加に応じて教官を増強し、一人一人に対してきめ細かな指導を行い得る体制等の確保に努めているほか、外国語に堪能な国際捜査官、あるいはコンピュータに関する知識や技能の豊富なサイバー犯罪捜査官などの中途採用を行っている。今後とも、その充実を図っていきたいと考えている。

 今後数年間、まことに厳しい採用情勢が続くことから、ご指摘のとおり、人材確保・育成のため引き続き最大限の努力を傾注し、県民の安全を守る力強い警察を支える人的基盤の強化・構築を図っていきたいと考えている。

(井戸まさえ)

 私は、実は、バブル最盛期の89年に大学を卒業し、そこで採用というものを経験した世代である。その世代というのは、やめることとか、転職することに対して余りちゅうちょがない。会社の側も、1人、2人と別にやめられてもそう大して人数が多いから構わないという形で、入ってからの育成もどうしても雑になりがちだと思うので、ぜひとも県警もその辺にご注意なさって、すばらしい警察官をたくさん育成していただければと思う。

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4 小児救急医療電話相談について(決算特別委員会:H18・12・7)

(井戸まさえ)

 小児救急医療電話相談についてお伺いをする。

 子供が急病になったとき、すぐに病院に行った方がよいのか、それとも翌朝まで様子を見て大丈夫なのか、判断に迷ったときに、アドバイスを行う電話相談窓口「#8000番」が平成16年度より国の補助事業として各都道府県に設けられることになり、本県でも事業が開始された。看護師、医師による休日夜間の小児患者の保護者向け電話相談体制を確立することで保護者の不安を軽減するとともに、軽症患者の医療機関の受診を減らすことで、患者のその症状に応じた適切な医療提供体制を構築することが目的でつくられ、医師会等との連携を基本として成り立っている制度である。

 親にとっては非常に便利な制度であり、また、医療機関にとっても、そういった意味では軽度な症状のお子さんたちを翌朝まで待ってもらえることは非常によいことであると思うが、利用状況を見ると、全県で日に平均約30件程度と利用が少ない。

 これは、私は非常に不思議だなと、もっと多くてもよいはずなんじゃないかなと思っていたところ、先日、夜10時半に我が子が急病になり、#8000番を利用して納得をした。

 電話がつながらない。

 #8000番がやっていないのである。サービス時間を案内するテープが淡々と流れるだけで、応対時間は、平日は18時から22時まで、また、日曜日と祝祭日の9時から22時、病院が閉まってからの時間帯をカバーしているわけではないのである。子供の発熱等はなぜか夜中に起こることが多いにもかかわらず、午後10時で終わってしまうのでは設置されている意味が余りないのではないかと思った。

 また、尼崎市、伊丹市、川西市、猪名川町にお住まいの方は、#8000番ではなくて、専用電話「078−731−8899」にかけなければならない。尼崎市や伊丹市選出の先生方は、今言った段階で覚えられたであろうか。

 #8000番というのは覚えやすい。緊急時のときにかけやすいから有効なのであって、本当に焦ったときに078から押さなければならないのは不便である。しかも、お気づきのように、市外局番の06の尼崎で#8000番に掛けると、つながるのは大阪府の#8000番なわけである。しかし、その方がよいのかもしれない。なぜかというと、大阪府の実施時間帯は20時から翌朝の8時まで、つまり、病院が閉まっている間、オールナイトでここをフォローしている。ユーザー側から見ると、やはり、設置の時間帯というのは再検討の余地があるのではないかと思う。

 大阪府も国庫補助事業で対応できているのに兵庫県でできないという理由は何かあるのか。

 政調会のときにも、このことを主張させていただいたが、そのときのお答えは、小児救急の電話相談に対しては、各市町で24時間対応しているところもあり、そうしたところの助成を検討していくということだったが、コールセンター機能が二重にあっては親たちもかえって混乱すると思う。このことのみならず、子育てに関する施策は、国、市町、県と二重、三重になっているケースが多いことがある。集約していくことがより効率的な事業もあると思うが、いかがか。

(山本医務課長)

  小児救急医療電話相談については、全県的な相談体制である#8000とともに、地域において、例えば、発熱による受診の必要性について相談を受けた場合に、きめ細やかにアドバイスができる、地域における小児救急医療電話相談の双方の充実を図ることが必要と考えている。

 小児救急医療電話相談#8000については、NTT電話回線網の構造上の問題により、県内の市外局番が06、072で始まる地域や府県境においてダイヤルする場合には、ダイヤルインの電話番号「078−731−8899」――ハハキュウキュウであるか――のみの利用とさせていただいたところである。

 小児救急医療電話相談#8000のさらなる利便性の向上を図るため、本日12月7日より携帯電話からの短縮電話「#8000」の利用を開始させていただいた。

 また、地域における小児救急電話相談窓口を神戸、北播磨、淡路圏域に引き続き実施し、本年度は阪神南、但馬地域に拡充し、平成20年4月には全圏域で実施することとしている。  さらに、今後、#8000の相談時間帯の拡充についても検討してまいりたいと考えている。

(井戸まさえ)

  双方、市町も県もということであるが、ユーザー側から見ると、やはり、一本化してほしいというのが要望である。「ハハキュウキュウ」でなくて、子供が救急なので、それは「パパ」でもよいわけですね。今後、いろいろと検討していただきたいと思っている。

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5 無資格者による医療行為について(決算特別委員会:H18・12・7)

(井戸まさえ)

 無資格者による医療行為について伺いたいと思う。

 先日、年間3,000人が出生する横浜市の堀病院で看護師による助産行為が行われていたことが発覚した。保健師助産師看護師法違反の疑いで院長ら11人が書類送検された。実は、私は5人の子供のうち、3人をこの堀病院で出産しており、堀 院長の診察も受けているので、この病院側がどのような背景でこういったことになったのかという現場を知る一人である。

 この事件の中で最も問題視されたのは、横浜市と神奈川県が年に1回、医療法に基づく立入検査を行っていたにもかかわらず、妊婦の死亡事故によって明るみに出るまで発見ができなかったということである。実は、看護師による助産行為については、平成13年、14年に一度社会問題化していて、神奈川県でも、以後、国からの通知に基づいて、「助産師免許を有しない者による助産業務の防止」というのを立入検査上の留意項目としていた。

 しかしながら、助産録の有無など、書類上確認できる範囲にとどまっていて、看護師等の内診の実施までは十分に確認はできなかったと神奈川県の松沢知事も認めている。

 そこで、兵庫県の場合どうなのか、現状についてお伺いをする。

(山本医務課長)

 本県においては、平成14年11月25日付及び平成16年9月24日付の2回にわたり、関係団体等に対し、注意喚起を行ってきたところである。

 医療機関への立入検査において、産科を標榜し、分娩を取り扱っている病院に対して、分娩の経過及び措置等12項目の記載が義務づけられている助産録の有無と助産師の配置状況について確認を行い、助産師の配置がない場合は、さらに分娩の経過等について確認、助言を行っているが、特に問題となる事案は確認していないところである。

 また、兵庫県医師会及び兵庫県産婦人科学会にも確認したが、該当する事案はないとのことである。

 さらに、今後とも、無資格者による医療行為が行われないよう、適宜、注意喚起を行ってまいりたいと考えている。

(井戸まさえ)

  今、確認していないというご答弁があったが、私は、実際にはいろんなところで行われているのが現実だと思う。それでなかったら、やはり、今のお産の現場を考えたならば、お産自体が成り立たないのが一般的に言われていることだと思うので、県が確認していないから、ないというご答弁では、ちょっと弱いのではないかなと思っている。

 違法をみずから申告する病院の院長はいないし、医療機関によっては内診者の名前の記載のないカルテもあるので、実態がつかめるのは非常に本当に難しいと思う。また、現場では、急に夜間にお産が重なったときには看護師が内診せざるを得ない現状もやはりある。

 助産師はどうしても給料のよい大病院に集まってしまう。助産師しか内診できないというのであれば、多くの診療所は閉めるほかはないという産婦人科の現状、本当の現場の声というものもきちんと聞いて、これからの対応を考えていただきたいと思う。行政機関には捜査機関のような権限はないので、グレーな医療機関はそのままにならざるを得ないというのもわかる。法遵守というものを徹底すれば産婦人科医療が立ち行かなくなる主張もあり、悩ましい問題だと思うが、お産の安全を確保するという観点から緊急に取り組んでいただきたいと思っている。よろしくお願いする。

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6 がん対策について(決算特別委員会:H18・12・7)

(井戸まさえ)

 がん対策についてお伺いする。

 さきの通常国会で成立した「がん対策基本法」は、来年4月の施行まで4ヵ月足らずとなった。同じ都道府県としては、島根県では全国初の「がん対策推進条例」が成立し、県の施策の一つとして島根大学の大学院にて、がん専門医の育成を行っていくこととなっている。がん医療の最先端で治療に当たる専門医の育成と確保は、これからの我が県のがん対策にも最も重要な視点だと思うが、本県におけるがん診療体制の現状認識と今後の計画をお伺いする。

(増田医療参事疾病対策課長)

  新ひょうご対がん戦略に基づき、がん診療連携拠点病院や高度な医療機器の活用によるがんの早期発見、早期治療の充実を図るためには、ご指摘のように、専門的な知識及び技能を有する医師等の育成が重要であると認識しているところである。

 本県における専門的な知識及び技能を有する医師の状況は、放射線療法の専門医である日本放射線腫瘍学会の認定医が23名であり、全都道府県中第5位、化学療法の専門医である日本臨床腫瘍学会の認定医は40名、同じく8位と全国的には高い水準であると認識している。

 今後、都道府県の「がん診療連携拠点病院」に予定している県立成人病センターにおいて、医師を対象とした放射線療法、化学療法等に関する研修等を実施し、専門的な知識及び技能を有する医師等の育成に努めてまいりたいと考えている。

(井戸まさえ)

 この基本法には、居住地域にかかわらず、適切ながん医療が受けられること、また、基本計画づくりに患者や家族の意見反映を求めて、患者の心身の痛みを取り除く緩和ケアについても、患者の状況に応じて早期から適切に行うと定めている。ややもすると医療の提供側にだけ偏っていた従来の対策から患者参加型への転換とも言える。先ほど、黒川委員の発言にもあったが、家族とともに生を全うする緩和ケアの重要性についても十分に考慮した上での施策展開をお願いしたいと思う。

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7 環境施策に関する関西広域連携の取り組みについて(定例会:H19・6・26)

(井戸まさえ)

 2008年G8サミットの環境大臣会合開催を踏まえた環境施策に対しては、昨日も公明党議員団・橘 議員より質問がありましたが、私は、特に経済・産業界を巻き込んだ関西広域連携という視点から質問をしたいと思います。

 先般、ドイツで行われていた主要国首脳会議──G8サミットは、2050年までに世界の温室効果ガスの排出量に関し、半減目標を検討することで各国の合意を見ました。京都議定書が目標とした先進国の5%削減を大きく超える未来図です。京都議定書で用意されたスキーム「排出権取引」に一層の拍車がかかることとなりました。

 しかし、日本の経済界では、経済活動を規制する動きは所得や雇用にも影響を与えかねないとして警戒感も出ています。国際エコロジー経済学会創設者の一人、世界銀行エコノミストでもあったデイリーは、持続可能な発展とは便利な言葉ではあるが、そもそも矛盾を持っており、永遠のスローガンで終始してしまう可能性を指摘した上で、経済を下位システムとみなす分析以前のビジョンを持たない限り、持続可能な発展という考え自体が全く意味を持たなくなることを指摘しています。

 これを確実に実現するためには、ゴアアメリカ元副大統領の「不都合な真実」に指摘されるように、地球規模の気象変動を把握する必要性を感じ、これまでとは全く違った観点で実行しようとするビジネスリーダーたちの存在が不可欠ともなります。つまり、いかに経済・産業界にインセンティブを示せるかがかぎともなるのです。

 京都議定書には参加していない中国でも、ビジネスチャンスを見越して、この夏にも排出権取引所を北京に設立する構想を国連開発計画が計画、中国科学技術省などと検討を行っています。実現をすれば、アジア初の市場になります。オランダ政府機関系の環境アセスメント機関の発表によれば、中国は、二酸化炭素の排出量では、2006年、ついに米国を抜き、世界トップとなりました。現在、中国国内では300余りの排出権取引のプロジェクトが進んでいますが、貧困削減と排出権取引の活発化に向けて、国連と中国政府は内陸12省・自治区に排出権取引にかかわる技術の普及や人材を育てる事務所を設立する方針を明らかにしています。

 取引所に関しては、関西にも設立したらどうかという声もあります。しかし、関経連の下妻 博会長は、新聞インタビューに答え、「余り賛成ではない。もっと根本的なことをやるべきだと思う」と消極的な姿勢を示しています。当然、関西の産業界でも反発が予想されるためだと思われますが、排出権取引は既に欧州で本格化し、アメリカでも北東部7州が導入を決めています。

 最近では、東京都も導入の方針を発表しているなど動きが加速している中、こうした近隣の国際的環境も見据えた上で、歴史や蓄積を持ってきた関西の広域連携、官民協力の利点を生かしながら、こうした新しい課題や政策にも対応できるよう、共同して研究していくことは大きな意義があると思います。

 クールビズの先駆けとなったのは、まさに関西広域連携協議会で取り組んだエコスタイルキャンペーンですが、これは、そもそも兵庫県在住の関経連職員がふと漏らした言葉がきっかけとも言われ、兵庫発の発想が関西の持つ潜在的なバイタリティーによって大きな流れとなったよい例だと思います。

 時折しも、この7月1日には、近畿を中心とした2府7県と4政令市、経済団体のトップの合意のもと、関西広域連携協議会を発展した形で、官民それぞれがスタッフを出向させてスタートする新組織「関西広域機構」──KU──が立ち上がり、一層のパワーアップが期待されていますが、経済・産業界を巻き込んだ関西広域連携における環境施策の展開について伺います。

(井戸知事答弁)

 平成11年に設立した関西広域連携協議会では、「関西は一つ」の理念のもとに、関西の発展に向けた取り組みを展開してきました。特に環境部門では、全国的なクールビズ運動に先駆けた関西エコスタイルキャンペーンを実施し、定着をさせてきましたし、関西エコオフィス宣言運動など、地球温暖化対策に向けた取り組みも進めています。

 この7月に設立される関西広域機構は、この関西広域連携協議会を初めとする8つの既存広域連携組織の統合により、政策立案・提言機能を強化する組織となりますし、また、既存の事業を通じて蓄積した資源、ノウハウを活用しつつ、新たな課題にも取り組んでいく能力を持ちます。

 今後、環境分野については、家電量販店等と連携した省エネ家電の普及促進、あるいはマイバッグ運動と連携したレジ袋の削減、バイオ燃料の導入促進、天然ガス自動車等低公害車の普及促進などの官民一体となった取り組みについて関西広域機構を活用していきたいと考えています。

 なお、ご提案の温暖化ガスの排出量取引の市場をつくることにつきましては、排出量の削減につながる新たなシステムでありますが、地域的対応が適当なのかどうか、さらに研究させていただきます。

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8 偽装ラブホテル問題への取り組みについて(定例会:H20・10・2)

(井戸まさえ)

 質問の第4は、子育て環境に関連し、いわゆる「偽装ラブホテル」についての警察における現状認識や今後の取り組みについてです。

 一般のホテルとして許可を受けながら、利用者および周辺住民の観点で見ると実質的にはラブホテルとして営業する「偽装ラブホテル」が横行する中、県警は去る7月1日、その指導や取り締まりを専門とする対策チームを設置しました。県民の代表として、全国に先駆けて行われたこの試みに御礼を申し上げたいと思います。

 さて、周辺住民から問題視され、広範囲に渡って資産価値を減らしめる「偽装ラブホテル」は、子育て環境をも危険にさらしています。風営法により定義されるラブホテルは、18歳未満の立入を禁止していますが、「偽装ラブホテル」は、あくまで一般のホテルとして届けられるため、旅館業法により18歳未満という理由では宿泊を拒むことはできずラブホテルではないという法律上の建前のために、未成年が正々堂々と利用できるのです。

 また買売春の現場となっていることは広く知られ、心身ともに成熟できていない未成年を危険にさらすことともなっています。

 届け出がなされる「ラブホテル」については1985年の風営法改正により商業地域以外での営業が規制されました。しかし、現実的には商業地にラブホテルを建てるスペースは皆無に等しく、そのことが、住宅地や教育施設の近隣にまで広義でのラブホテルが侵出する原因になったと思われます。また、最近では神戸市内においても経営に行き詰ったスーパー銭湯が廃業し、ビジネスホテルを騙る「偽装ラブホテル」が計画されていると聞きます。このように、今後「偽装ラブホテル」が各地で次々に建てられ営業されると予想されます。

 また昨今のラブホテルにおいては、精算が終わるまで客室のドアをホテル側が強制的にロックするシステムが多いと聞きます。他県での事例ですが、火災で逃げ遅れて死亡した事故も発生しており、「偽装ラブホテル」問題に取り組むためには、消防署、旅館業法の所管である生活衛生課および保健所と県警との連携が必要だと思います。

 また、宿泊者名簿の備え付けの徹底についても問題提起しておきたいと思います。旅館業法において「営業者は宿泊者名簿を備えなければならない」とあり、「それに違反したものは5千円以下の罰金に処する」とあります。

 宿泊者名簿の備え付けは、伝染病が広がるのを防ぐために感染経路を特定するという重要な役割を果たします。2002年〜2003年にかけて世界中を恐怖に陥れたSARS(サーズ)のように、近年の伝染病は致死率が高いものも少なくありません。たしかに罰金の額は低いかもしれませんが、宿泊者名簿の備え付けを徹底することは、社会の治安を守るために非常に重要なことであり、「偽装ラブホテル」をなくすことにも繋がると思われます。

 しかし、現在のところ、保健所による指導が行われているかどうかがせいぜいというような状態です。この非常に重要な法律を執行するためには、保健所だけではなく、県警も動く必要があるのではないかと思います。

 そこで、消防署、生活衛生課及び保健所と県警との連携を含め、今後、どのような形で対策チームの活動を発展させていくのか。また、宿泊者名簿備え付け徹底の問題についてもあわせて、県警としてのご所見を伺います。

(太田裕之 警察本部長)

 偽装ラブホテル問題への取り組みについてお答えをいたします。

 警察におきましては、いわゆる風営法上のラブホテルには該当しませんが、専ら異性を同伴する客の宿泊または休憩の用に供され、風営法上のラブホテルと同様の外観を備えるなど、同法上の ラブホテルと類似した形態で営業している施設を類似ラブホテルと呼んでおり、本年8月末現在、県下で177軒の類似ラブホテルを把握しております。

 この類似ラブホテルにつきましては、警察におきましても住環境の保持や青少年の健全育成等の観点から問題ととらえ、各種の対策を講じているところであります。

 具体的には、兵庫県や関係各市、消防等と連携し、類似ラブホテルに対する立ち寄りを行い、風営法違反や旅館業法の違反があれば指導、警告を行うとともに、これに従わない悪質な業者については厳しく取り締まりを実施しており、先般、神戸市中央区と明石市内の類似ラブホテル2軒を、風営法上の禁止地域営業違反で検挙し、2法人6名を送致いたしたところであります。

 また、本年7月には、類似ラブホテル対策チームを立ち上げ、対策を推進中でありますが、近々、類似ラブホテル対策室として改組し、体制を増強して関係機関と連携した、より総合的な対策を推進することとしております。

 次に、宿泊者名簿でありますが、現在、県下には2,500軒余りの旅館業法に基づく宿泊施設があり、これらの営業者は宿泊者名簿を備えつけねばならないこととなっております。

 この宿泊者名簿につきましても制度の意義を踏まえ、立ち寄り等の際、不備があれば厳しく指導を行い、業法上の権限を有する保健所等に通報をしているところであり、指導に基づく改善状況などを見定めながら、各種対策を講じていきたいと考えております。

 なお、既に類似ラブホテル対策として、警察庁に法改正等の要望もしているところであり、今後とも県警察として類似ラブホテル対策室を中核に関係機関と連携し、積極的に取り組んでまいる所存であります。

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 鉄道駅舎のバリアフリー化計画について(定例会:H20・10・2

(井戸まさえ)

 最後に、「安心・安全」ということに関連し、鉄道駅舎のバリアフリー化についての質問させていただきます。

 平成12年に「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)」が成立し、(現在は、改正され、新法が施行されていますが、)国土交通省は、「1日あたりの平均的な利用者数が5千人以上である鉄道駅に関し平成22年までにバリアフリー化を原則としてすべて実施する」との基本方針のもと、補助金等も含め法の円滑な実施に向け、取り組みを始めました。

 駅舎のバリアフリー化については、その工事費用の3分の1を国、3分の1を事業者、残り3分の1を市町と県も含めた当該自治体で持つこととなっており、これまで県では6分の1にあたる分を負担してきました。目標である22年が近づいていますが、現在の達成度は84%あまりで、県内では対象となる1日の乗降客数5千人以上の駅数173カ所のうち27カ所はエレベーター等が未設置で、しかもそのほとんどは難工事が予想されるところと聞いております。

 金銭的にも負担が大きい難工事に関してこそ、計画的に行わなければならなかったものが、結果論かも知れませんが、明らかに安上がりなものから着手するとの基準で進められてきたことに違和感を持つとともに、また、この法律には罰則がないこともあって、22年での実現が危ぶまれています。

 摂津本山駅を例に取れば、昭和10年に請願駅としてできた当初は1日あたり5千人程度の乗降客数しかなかったものの、終戦の昭和20年には1日あたり1万3千人を超え、以後、急速な人口増加で、平成17年では43,478人となっています。特に周辺地域は、少子高齢化ならぬ「多子高齢化」で、最もバリアフリーが求められる状況となっています。これまでから、地元婦人会をはじめ、さまざまなるところで声が上がり、現在、地元の住民、商店街などが、実現に向けて協議会を立ち上げ、署名活動等も行っていますが、残念ながら、具体的な計画は見えていません。

 これらバリアフリー化事業の実施に向けては、各鉄道事業者と地元市町が協議を行っており、県は事業費の6分の1を支出するにもかかわらず、決まった事業に対して予算をつけているにとどまっています。

 県が事業費を負担する理由は、駅舎等はその市町に住む住民だけでなく、広く県内から多くの利用者がおり、広域性があることが根拠となっていると思います。県も、より積極的、主体的に協議の中に加わって行ってもよいのではないでしょうか。

 そこで、県内の進んでいない駅舎の整備計画についても含んで22年までの完全バリアフリー化への見通しと、この事業に関しての県としての主体性についてお伺いします。

 昨日のNHKや今朝の新聞には兵庫県に住む27歳の無戸籍女性が戸籍を得る見通しとなったことが報道されています。

 私はこの5月、鳩山法務大臣にお会いをしたときに、知事に代わり兵庫県からのこの件も含めた要望書を提出させていただきました。岩より重いと言われたこの法律を実質的に揺り動かしたのは、当事者のみならず、当該自治体からの声であり、それが鳩山法務大臣の政治判断につながり、実質的に運用面からの改正・改善が行われたのであると確信しています。

 兵庫県知事ならびに県職員の皆様のご尽力、また県議会議員の皆様のご理解に、心より感謝申し上げます。

 さて、わが国にはたとえばこの民法772条のように、婦人参政権もなかった時代にできたまま、検証されずにそのまま捨て置かれている古い化石のような法律、いわゆる「化石法」が少なからずあります。また「悪法」や「ザル法」がたくさん有り、「ザル法」の代表は例えば今日取り上げた偽装ラブホテルや、昨日の大阪での火災のビデオ店です。

 国民を守るはずの法律の不備不足は、守られるべき人権をおかし、時に悲劇を生み、また社会から公正さや活力を奪います。

 こうした法の理不尽さとどう対峙していくか、生活者に近い県としての闘う姿勢も含め、以上ご答弁をお願いいたします。

(田村まちづくり担当部長)

 鉄道駅舎のバリアフリー化についてお答えを申し上げます。

 鉄道駅舎のうち1日の平均乗降客数5,000以上のものについて、平成22年度までに原則すべてバリアフリー化することを目標としております。

 県では国に先駆けて、平成5年度に鉄道事業者への補助制度を設けたほか、平成16年度にはJR摂津本山駅など大規模な改造が必要で、バリアフリー化が困難な駅につきまして独自の調査を行い、コスト縮減につながる整備手法を鉄道事業者に提案し、事業化を促すなど積極的に取り組んでまいりました。

 その結果、平成19年度末で、対象駅173の84%に当たる146駅がバリアフリー化されておりまして、これは全国平均の75%を上回っております。また、27の未整備駅のうち21駅は、平成22年度までに完了のめどがついておりまして、合わせて167駅、97%がバリアフリー化される見込みでございます。

 残る6駅のうち阪神深江駅など2駅は、連続立体交差事業によりバリアフリー化される見込みであります。また、JR摂津本山駅など4駅は、それぞれ駅固有の課題の解決に向けまして、鉄道事業者や地元市と早期事業化に取り組んでいるところでございます。

 県といたしましては、福祉のまちづくりを推進する観点から、今後とも鉄道事業者が実施主体であることを基本としつつ、鉄道事業者に対して事業費補助や整備手法の提案、地元市も含めた協議・調整の場の設定など、事業化に向けた支援を積極的に行ってまいります。

(井戸敏三・兵庫県知事)

 最後に、いろんな法制度の運用に関連してのお尋ねがありました。

 私どもとしましても法制度の運用や、あるいは制度の現実に合わない事項等については、積極的に国の提言をして改正等を行っていくべきだ、このように考えております。国に対する提言におきましても、そのような内容を含んでいるところでありますが、今後とも基本姿勢として、県民の福祉の向上に資する提言をしてまいりますので、私からそのような決意を述べさせていただきたいと存じます。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。

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