| 県議時代の活動〜世界とともに発展する兵庫 (雇用・高等大学教育・空港対策・観光・国際交流) |
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2 観光振興策について(予算特別委員会:H18・3・10) 3 兵庫教育大学への教員派遣について 4 観光予算、観光施策における広域連携のあり方、イベント活用による誘客について 5 海外進出企業のリスク支援について 6 若年雇用施策とワークシェアリングについて 7 日本酒の振興について(決算特別委員会:H18・12・8) 8 次世代成長産業の育成について (定例会:H20・10.2) 9 ポストデスティネーションキャンペーンについて (定例会:H20・10.2) 10 多文化共生社会づくり施策の創出・推進について (定例会:H20・10.2) *8〜10は質疑の様子が動画で見られます。
1 子育て支援の経済的施策展開について(第286回定例会:H18・2・28) (井戸まさえ) 私たちの世代、40代、30代というものが一番今興味を持っているというところ、関心を持っているというところから入りたいと思う。ニートの問題である。 今、黒川委員の方からも指摘があったように、ニートというのは、単に怠惰のためにそうなっている状態ではなくて、やはり今の社会構造、産業経済構造という中から生まれてきている、そうした問題としてとらえなければいけないと思っている。先ほど若者自立塾の話も出たが、これに関しては厚生労働省自体も、これで解決するとは思っていない。若者自立塾をつくったところで解決するとは思っていないということも言っている。 > では、これからどうしたらいいのかということをお尋ねしていきたいと思うが、私は経済学からのアプローチ、まずニートの問題でしたいと思う。 早稲田大学の田村正勝教授が、やはり怠惰の象徴のように言われる彼らは、すべてが働かない、勉強しないというのではなくて、6割には就業体験がある。また実際には病気・けがで働けなくなっているということを指摘している。そして、その背景には、好景気となっても工業化・IT化等の発達によって、今まで若年失業率を吸収していたような仕事が機械にかわってしまっているということ、またグローバリゼーションの中で、そうした仕事が海外に行ってしまっている、非熟練のそうした若者たちの仕事というものが海外に行ってしまっているということも指摘をしている。 さて、こうした状況の中で、16年度決算委員会での答弁で、産業労働部長は、我が県のニートの状態を厚生労働省の全国数値から人口案分約2万8,000人ということを述べているが、その実態・中身を県独自に調査・分析はなされてないようにお見受けした。15歳以上34歳という幅広い世代を対象に、また反抗的で享楽的なヤンキーニートと言われるそうしたタイプから、引きこもり型、つまずき型等、その多様性に対応が求められる現在のニート対策を実態調査がないままに行うこと、この有効性をどのように認識をなさっているのか、ご所見を伺いたい。 (青木雇用就業課長) ニートの数については、厚生労働省が労働力調査に基づいて推計をしているが、本県に関する同調査のサンプル数が少ないために、データの信頼性がないことから、厚生労働省の推計値を人口案分により算出して、本県の平成16年の数を約2万8,000人と推計しているところである。 最近はニートの中で25歳から34歳までのいわゆる後期若年層と言われる方の割合が高まってきており、幅広い年代層に対して、その実態を十分踏まえた対応が重要と考えているところである。これまでも専門の研究機関の実態調査も参考として施策を検討してきており、例えば進学や就職の失敗、学校中退等により社会から離れていくことや、心理的要因から社会との関係を築くことができないことがニートの要因と考えられることから、若者しごと倶楽部において、保護者や教師に若者の就職支援ノウハウを伝えるセミナーや、それから心理的悩みを抱える若者に対する専門家によるカウンセリングなどを実施しているところである。 また、兵庫県におけるニート、フリーターの実態については、厚生労働省から委託を受けた経営者団体が、教育学関係の学識経験者の企画のもとに、現在実態調査を行っているところであり、これらも参考としながら、有効な施策を検討してまいりたい。 (井戸まさえ) 今、外部委託の資料をもとにということをおっしゃられたが、ここに福井県の産業労働部労働政策課が中心となって、福井県の大学・私学振興課、男女共同参画・県民活動課、子ども家庭課、精神保健福祉センターのメンバーとともに、まさに部局横断的につくった県庁内ベンチャー事業、ニート対策に対する提言というのがある。私は、こうやって産業労働部が本当に本気でニート対策に取り組むのであれば、独自の調査というものをきちんとして、その上で政策立案がされないと、効果というものがあらわれてこないのではないかと思っている。 例えば、この福井県では、国の平均値1.94%に対して福井県は実際には0.97%と、ほぼ半数のニートの数というものをつかんできた。しかし、それに安心するわけではなくて、これは予防という対策をとるべきであるという方向も示している。こうした問題は若年失業者対策であるという強い危機感を持って取り組んでいただければと思う。ぜひとも、ここはみずから産業労働部としての調査というものを行っていただきたいと思っている。 今やられている施策というのが、いろいろと若者しごと倶楽部の内容等伺わせていただいたが、日本の中ではやはり会社員という職業形態が一般化しているために、ニートである、そしてあった若者に対しても会社の就職というものを基本として対策が講じられているところが私はとても気になる。 この福井県の調査ではないが、ニートが求職活動をしない理由としては、その障害となっているのは、自分自身の適性や能力がわからないといった職業情報の不足ではなくて、人づき合いなど会社生活をうまくやっていく自信がない、つまり仕事の中で人間関係を円滑に進めていく自信が欠けているというのが根本理由と分析されている。ニートとしてある程度以上の期間を過ごして、例えば、先ほど申し上げたが、後期の、年齢的にも30歳を超えたそうした青年たちにとっては、新たに就職をして組織の中の一員として働くことには大きな抵抗があると思う。 つい最近までは、文房具店や小さな商店街のように1人で商売を営む人たちもかなりの数存在したわけで、働き方にはもっとバリエーションがあっていいと思っている。パソコン1台あれば1人であるいは数人と仕事をやっていくことも可能な時代である。私は、フリーランスのライターをしていた経験の中で、会社員以外の働き方をしている方たちをたくさん見てきた。彼らの中には、確かに人づき合いはちょっと苦手に見えるが、しっかりと仕事をしている、また家庭を持っているという、そうした若者たちもたくさんいる。社会との接点が少なかったニートにとっては、いきなり会社に出るという選択よりも、自分の時間軸で働くことができるフリーランスという労働形態の方が、むしろ自立への道を開くことになるのではないかと思う。 そこでお聞きしたいが、就職のマッチングだけではなくて、年齢や個性に応じてフリーランス、事業主で仕事を行っていくことと、労働形態の多様性・多面性を生かしたニート対策について、どのように取り組むのか、ご所見を伺いたい。 (川村労働産業部参事) ニート対策を実施していく上では、ニートになった経緯、原因のほか、年齢等も考慮しながら、個々の課題を踏まえた支援が肝要と考えている。若者しごと倶楽部などにおける正規雇用を中心とした安定した雇用に結びつける支援のほか、個々の若者の状況に応じて、ご指摘のような企業や就農、さらには兵庫県で現在進めているコミュニティ・ビジネス等での就業支援など、多様な働き方の支援も有効と考えている。 このため、創業をめざす若者に対しては、多様な企業相談への対応を行っているひょうご産業活性化センターによる創業支援を活用するほか、就農をめざす若者に対しては新規就農相談センターによる農業技術に関する相談などの支援を行ってまいりたいと考えている。また、地域で生きがいを追求できる仕事など、通常の企業での雇用とは異なる働き方を求める、あるいはそういったことが合っている若者に対しては、NPOが運営している生きがいしごとサポートセンターにおいて、コミュニティ・ビジネス等での就業機会の提供や起業支援を行ってまいりたいと考えている。 また、短時間勤務など段階的な就労を通じて安定した雇用をめざすということも一つの方策ではないかと考えており、同じく生きがいしごとサポートセンターにおいて、若者を対象としたコミュニティ・ビジネスでの体験就業の取り組みを行っているほか、若者しごと倶楽部においても、厚生労働省が新たに実施を予定している短時間勤務によるトライアル雇用、こういった方策も活用しながら、個々の若者に応じた弾力的な支援を行ってまいりたいと考えている。 (井戸まさえ) もう、今やリストラ等が普通、当たり前の話にもなって、正規雇用というのをしたからといって、安定した雇用にずっとつながっていくというふうにはならないと思う。なので、もっと幅広い、また多様性を持った労働形態というものを受け入れた中でのそうしたニート対策というものをしていただきたいと思っている。 次に、その後のフォローアップの体制について伺いたい。 私は、こうしたニートの問題について一番大切なところは、一たんマッチングをしたからといって、そのまま、もうそれでおしまいというのではなくて、イギリスなんかでも回転木馬、また戻ってきてしまう、就職してもまた戻ってきてしまう、そこのフォローアップの体制が大事だと言われている。最近出た報道で、就職活動に熱心な大学ベストテンというのがあり、それを見ていたら、私の出身の大学が出ていた。それを見て私は、ああなるほどなと思った。なぜかというと、私自身が大学卒業してから松下政経塾というところに行った。そうしたら、大学にとってはそこはすごく不安定雇用じゃないが、ちょっとそういう意味では今までとは毛色が違っている。なので、政経塾に行ったときに電話がかかってきて、あの、あなたに向いた仕事があるが、ちょっと受けてみないということを大学の就職課から言われた。まさに、例えば、卒業したからといってそれで終わりではなくて、その後のフォローをどんどんしていくということが、今までのそうした予防に最終的にはつながっていく。ニート対策も、予防という面では、マッチングの後のフォローアップが大切だと思うが、その体制についてどのようにお考えか、ご所見を伺いたい。 (川村労働産業部参事) ニート支援のフォローアップのご質問であるが、若者しごと倶楽部においては、若者のニーズに応じて、専門家によるマン・ツー・マンのキャリアカウンセリングから、紹介・就職までの一貫した就職支援を行っているところである。若者の中には複数回のキャリアカウンセリングを必要とする者も多く、長期化にわたる支援によって安定した雇用に結びつける取り組みを行っているが、その支援が終了した後2ヵ月後に、キャリアカウンセリングを受けた対象者すべての人に、就職や定着の状況を確認しているところである。 また、若者によっては、最初から正社員につくことが困難なケースもあり、その場合には契約社員などの正社員以外の仕事についてもらい、一定期間経過後に連絡をとり、来所を促すなど、特にフォローアップに努めているところである。 また、就職が決まっても引き続き若者しごと倶楽部との接点を維持できるように、若者の会員制の交流組織であるYJフレンズというものを創設しており、会員には同クラブが発行している情報誌などを定期的に送付しているところである。 ご提案のように、就職後に離職をして、再びニート、フリーターになることを防ぐという観点は極めて重要な課題だと認識している。したがって、今後、これまでのフォローアップに加えて、フォローアップの充実についても十分検討してまいりたいと考えている。 (井戸まさえ) ニートの年齢別出現率というのを見ると、19歳が第1のピーク、そして23歳が第2のピーク、まさに、例えば学校を出た後、そうしたところで1年後ぐらいが一番のピークになっているので、ぜひとも積極的にという今ご答弁もあったが、よろしくお願いしたい。 (井戸まさえ) 観光地の活性化支援についてである。 まず第1点は、兵庫県としての観光戦略について伺いたい。 私は、仙台育ちで横浜暮らしが長くて、兵庫県に来てからまだ5年ほどである。なので、他地域から見た兵庫県というもの、兵庫県の観光戦略というものを見れる立場、また、実は国内旅行業主任者という資格を持っており、観光に少なからず専門知識を有するかどうかわからないが、資格フォルダーとしてもご質問をさせていただきたいと思っている。 首都圏にいると、大阪、京都、奈良、三重などは、JRや旅行会社がやっているものも含めて、コマーシャル等は何度も見ていた。そして意外なことだと思うが、和歌山県というのが首都圏では県のコマーシャルをやっている。いい時間帯に必ず見れるように。あの和歌山県だと思うが、そうしたこともやっている。 また、仙台でも、例えば、兵庫県のCMというのはほとんどないなと思っていたが、小さいころから有馬兵衛さんが仙台ではコマーシャルを流しており、多分東北人は皆あのコマーシャルを歌えると思うが、意外なところで意外な宣伝というのをやられている。 しかし、私は兵庫県としての観光サービスというのを、首都圏もしくは東北に行って見たことがない。このことに関してもっと兵庫県をアピールする必要があるんじゃないかという認識はあるが、それを証明するような数字があった。2005年度、関経連が関西の自治体の個別観光予算を一覧にしたもの、これ、2府6県3政令市の中で、兵庫県は2億8,000万でブービー。下には奈良県しかいない。奈良県の場合は事情が兵庫県とは全く違って、例えば、私鉄とかJRとかが応援していく。だから、観光予算が少なくてもアピールができる状態になっている。 例えば、ほかで言うと、福井県が10億円、滋賀、和歌山5億5,000万円、政令市で言うと、神戸市は、舞子ビラの経費をこれ含んでいる数字らしいが25億円。何と兵庫県の10倍以上を神戸市は観光予算として使っている。 そんな中で、神戸空港が開港され、兵庫県も少なからずの額を投入するわけで、全県の観光振興として神戸空港は期待されているところである。私も、先日行われた式典に参加したが、そこでは、神戸に観光客を多くとにかく誘致しようという声が聞かれた。しかし、兵庫県内ほかの観光地については、世界遺産の姫路城を有する姫路や淡路のことですら知事も話題にはなさらなかった。私は、これは非常に残念に思った。せっかくの神戸空港、この契機を全県で生かしていくという取り組みを、やはりその姿勢というものは必要なのではないかと思っている。 県の知名度を上げるということでは、伊丹空港も就航先や便数からすると、さらに重要なポイントだと思っている。しかし、空港自体をそうした観光の拠点とするようなことというのはなかなか行われてないそうで、地元の伊丹市に関する情報すら、この空港ではなかなか取れない状態である。実は、伊丹市というのは観光関係者にとっては非常に有名なところで、レトロモダンという観点からすると、全国では金沢に次ぐ非常に古いものが残り、そして新しいまちづくりとうまくミックスしているという点では大きな観光資源である。しかし、それが伊丹空港ですら、きちんと宣伝がされていないということ。非常にもったいない状態である。 こうして、神戸空港も含めて、伊丹空港でもそうであるが、例えば就航地の県同士の交流を深めるとか、観光地としての兵庫県の知名度を上げる、こうした観光戦略をどのように展開していくのか、現状の改革も含めてご答弁をいただきたい。 (丹羽国際交流局長) 平成16年度調査した「ツーリズム市場調査2004」というものを、兵庫県の方で調査したが、本県のツーリストの傾向として、約7割強ぐらいが県内及び近畿府県からの来訪者と考えている。そういう考えのもとに立ち、県下の観光地や温泉、カニなど、観光の魅力のPR事業というのは、主に県内、大阪、京都といった近畿圏を中心に展開してきたところである。 神戸空港の開港、非常ににぎわいを見せており、仙台、札幌、新潟など就航先との観光交流を拡大する非常によい機会であると、私どももとらえているところである。それで、昨年神戸市と連携し、これらの地域の旅行エージェント等を訪問しPRに努めるとともに、また新潟県とは同じ震災被災県というふうなこともあり、東京での共同キャンペーンや神戸の連携シンポジウムというものを実施してきており、新たな交流関係というものが構築しつつあるのではないかと思っている。 > 本県として、空港というものは、まさにいろんな方々が就航先から来ていただける、人の集まるところである。通過するところである。観光PRに適した場所と認識しており、神戸空港では、県内をめぐるモデルコースというものを掲載したパンフレットの設置や、大型ビジョンによる情報提供を行っていこうとしているところである。また、伊丹空港においても、本年のじぎく国体がある。その開催に合わせて、周辺自治体と協力して、全国から来られる方に、兵庫、そして先ほどご指摘あった伊丹であるが、伊丹を含む阪神北地域の観光物産というものをアピールし、そういうアピールするインフォメーションセンターをつくりPRに努めていきたい。 神戸空港渡航先と県との交流というふうなご指摘があった。まずは、昨年訪問した地域の旅行エージェントを中心に、情報の提供というものを継続的に定期的に提供してまいる予定である。そして、ホームページによる観光情報の相互提供というものも考え、情報交流というものをまず第一歩として進めていきたいと思っている。そして、神戸商工会議所と利用促進のための協議会を設けることとなっており、渡航先の地域とお互いの豊富なツーリズム資源を活用した観光交流や経済交流の方策等の誘客促進策について、これから検討してまいりたいと考えている。このようなPR誘致推進策を通じて、兵庫の知名度を着実に上げていきたいと思っている。 (井戸まさえ) 次に、県民局における観光振興の位置づけと観光地の連携について伺いたい。 先日、横浜市の観光関係者と話したが、彼らには数値目標というかノルマがあり、それは年間10%観光客をふやすということである。何に一番大きな力を注いでいるかというと、いかにして東京で横浜のことを話題にしてもらい、あるいは神奈川県内の人を含めた近隣の方々に、いかに回数を多くホテルその他施設を利用してもらうかという点に尽きるということであった。観光振興の第1の目的が地域経済の活性化だとするならば、そのためのアクションはまず近いところから固めていくのが言われてみれば当然の戦略だと思う。 そこで兵庫県の場合見てみると、大阪を含めた阪神間に多くの住民が住んでいる。所得が高い人も多く、ハワイに10回以上、東京には30回以上、京都や大阪にはもう頻繁に行ったことがあるという人たちは非常に多くいる。彼らは非常に観光民度が高い、観光的には、ありとあらゆる地域にとっていいお客さんになるわけである。しかし、この人たちの関心というものが、兵庫県内の観光地ではなくて、海外や東京、京都、奈良に向かっているという現状にはもっと大きな危機感を持つべきだと思う。阪神間を初めとする人々をどうやって各地に呼び込んでいくのかについては、各市町単位ではそれぞれ頑張っている。篠山、出石、あるいは冬のカニでにぎわう香住といったところは、特に京阪神からの誘客に大成功された事例であるとは思う。しかし、これらの地域でも、最近はやや観光客の伸びがとまっていると聞いている。これから県の観光をさらに持続的に発展させるためには、本当に頑張っている地域任せでいいのだろうかと思う。専ら単独市として市町としての取り組みを支援する観光地活性化支援事業費だけで十分なのかを検討する時期に来ていると私は思っている。 さて、私は県外の友人をよく案内する場所に、淡路から明石にかけての日帰りコースというものがある。明石焼きを食べて、船に乗って、明石海峡大橋をくぐり、震災記念公園を見て、軽く温泉につかって、そしておすしを食べるというコースであるが、まず例外なくとても喜ばれる。おいしいものが食べられて、ちょっとした異文化体験ができる。また、いい景色も見られるということもあるが、大抵の人は、淡路島にこんなに簡単に来られるとは思っていなかったといって感激する。しかし、問題なのは、こんな身近なコースでも、複数市町はもとより複数の県民局にまたがってしまうということである。姫路もそうである。姫路城以外にも、書写山、たつの、赤穂、加西の一乗寺、御津、生野、セントラルパーク、塩田温泉も、たくさん観光地があるが、ゆっくり1泊していろいろ見て回る場所というイメージではない。 また市立のものも含めて、日本で最も美術館、博物館が集積していると言われる阪神間にも、芦屋の谷崎記念館を見た人が東灘の倚松庵に寄ってみるかという方向性はできていないのが現状だと思う。言いかえれば、兵庫県の場合は、ほとんどの観光PRはそれぞれの市町単独でしか行われていない。その点に大きなネックが存在すると思う。 さて、そこで質問したい。兵庫には五つの国があり、なかなか統一したイメージが難しい。これは事実である。ならばこそ、市町単位の観光PRの限界を一気に解消していく手だてとして、先ほど紹介した観光予算を補足する意味でも、地域戦略推進費という形だけではなくて、県民局に一定の観光予算をつける、また県として、地域や県民局間の連携による観光への支援予算をつくるという方向性が極めて有効と考えるが、いかがか。そうでもしないと、平成21年までの1億5,000万人という観光の人数、こうした目標には達せられないと思うが、いかがか。県民局における観光振興の位置づけ、また観光地の連携における地域観光の振興についてご所見を伺いたい。 (齊藤観光交流課長) 来年度から開始する現在策定中の「ひょうごツーリズムビジョン――後期構造プログラム」においては、全県行動プログラム、国際行動プログラムに合わせて、県民局ごとに地域特性に基づいた地域行動プログラムを策定し、それぞれに地域の戦略目標を立て、多様な取り組みを行うこととしている。県民局では、このプログラムに基づき独自の取り組みを行うこととなり、これまで以上に主体的に事業展開ができるようにしていく。例えば、県民局に地域活性化集客支援事業経費を引き続き配分するが、今後は県民局独自の判断で地域のイベントに対する助成を行えるようにする。 さらに、県民局単位のみならず、地域を超えた取り組みに対しては、ソフト・ハードを含めた先導的な取り組みに対し、本庁として支援していく「ひょうご」の観光地活性化支援事業を新年度から実施するなど、地域支援を生かすとともに、県内や近隣府県からの誘客を意識しながら、観光振興の広域的な取り組みを積極的に推進・充実してまいりたい。 (井戸まさえ) 時間も来るので、通告していた兵庫のブランドづくり、日本酒の振興に関しては後ほど、私と同じ会派の石井健一郎委員の方に託すので、よろしくお願いしたい。 最後に、空港の振興じゃないが、非常に簡単なことでお互い就航しているところにポスター10枚張り合いましょうということ、国の規制等々あるとは思うが、実はお金をかけないでも観光というものはできるところもたくさんある。そうしたアイデアをぜひとも産業労働部の方から出していただいて、そして実行していただきたい。兵庫をもっともっとにぎわいのある、また今年は国体もあるので、どうぞ頑張っていただきたい。
3 兵庫教育大学大学院への教員派遣について(予算特別委員会:H18・3・15) (井戸まさえ) 兵庫教育大学大学院への派遣者についてお伺いする。 我が県は現在、年間50名の先生たちを兵庫教育大学大学院へ派遣して、その専門性や資質を高めてもらっている。しかし、専攻等については基本的に派遣される先生たちに任されているために、学校に戻ってから生徒たちに、また、教育現場にどう還元されているのかがわかりにくくなっているとも聞く。 私は、今議会の一般質問の中で、発達障害児の支援態勢について質問した。特に、平成19年から小中学校全校で指名される「特別支援教育コーディネーター」の先生方の障害への理解、そして、支援プログラムの活用能力というものが、この制度がうまく運用できるか否かを決すると思っている。しかし、それには講習会に参加するというだけではなくて、専門的知識が必要となる。また、理数系教育推進事業「ダビンチプラン」等科学系の教科について外国から講師を招くという試みも行われるが、そうした県独自の教育を支えるためにも、必要な人材はあると思う。 私は、この年間50名の兵庫教育大学大学院への派遣制度を、例えば「特別支援教育コーディネーター」も含めて、県の推進しようという施策に呼応する形での人材育成の機会として活用していくべきだと考えるが、いかがか。 (山川教育次長) 兵庫教育大学大学院への派遣については、長期的な視点に立った人材育成と幅広い分野におけるスペシャリストの養成を基本的な考え方とし、実践的な指導力を有する教員の育成を行っている。 大学院には、三つの専攻分野のもと、計15のコースが設置されており、派遣者の選考に当たっては、その時々の教育課題に対応するコースの選択や研究テーマの選定が行われているかどうかということも考慮して、人選を行っている。その結果、今年度の派遣者2学年で計100名であるが、そのうち、児童生徒の心の問題に対してカウンセリングマインドを身につけるために、臨床心理学コースや学校心理学のコースに21名、理数教育の充実に対応する自然系コースに6名、生徒指導実践コースに8名など、多くの派遣者が現在の重要な教育課題に即応したコースで研究を行っているものと考えている。 また、平成17年度からは、県立学校における若手管理職の養成の課題に対応するため、スクールリーダーコースに毎年5名の枠を設けて派遣を行っているほか、18年度からは、大学院に「特別支援教育コーディネーター」コースが設置されることとなったために、同コースに4名をこれから派遣することとしている。 今後とも、大学院への派遣の成果ができるだけ県の政策に反映できるよう、あるいは教育課題の解決に役立つよう、派遣者の選考について意を用い、大学院派遣制度の充実に努めてまいりたいと考えている。 (井戸まさえ) 今「特別支援教育コーディネーター」は4名ということを伺ったが、ある意味、人数が50名ということできちんとわかっているので、教育委員会としても人材の確保という点では、非常にこの50名の派遣者については計画しやすいとも思うので、ぜひとも、そうした視点も加えてお願いをしたいと思う。
4 観光予算、観光施策における広域連携のあり方、イベント活用による誘客について(決算特別委員会:H18・12・8) (井戸まさえ) おはようございます。私の場合、ほかの部局同様、質問項目が多いと言われたが、補選の期間の2年間の任期の中で、4年分の仕事をするコストパフォーマンスのいい議員をめざしているので、ご理解いただきたい。 まずは、観光施策についてである。 観光事業の推進には、民間事業者と政府や自治体などの行政が二つの大きな柱となってくる。しかし、民間事業者は、一部を除いて中小あるいは零細企業が多く、経済情勢から受ける波が非常に大きい。また、観光の場合、取り扱う内容が極めて多岐にわたっていること、道路整備等のインフラ面からホスピタリティ等の問題まで地域ぐるみで取り組む課題が多いことなどから、行政の先導的な活動に大きな期待が集まっている。 そうした時代背景を考えた上で、まず、観光施策に関する予算・決算額について伺いたい。 これは今年度の予算委員会でも取り上げたが、近畿近隣の府県に比べ兵庫県の予算が少ないように感じる。平成17年度の決算額でも3億円余りであるが、ちょっと少な過ぎるのではないかと、来年度の予算要望の席でも私は知事に直接伺った。知事からは「兵庫の場合、民間が頑張ってくれていたので、黙っていても今までは観光客が来てくれていた。しかし、震災以来、被災地を訪れるのがはばかられるという雰囲気になり、観光客の落ち込みがあった。これからは考えていかなければいけない」という趣旨の回答をいただいた。 これに関して、私は認識が同じところと違うところがある。例えば神戸市の観光予算は約25億円、姫路市は人件費も含んでいるが8億6,000万円余りで、市町に助けられているという側面も多い。予算規模だけで単純比較することは適切でないかもしれないが、今回の決算委員会のほかの部局の歳出審査を聞いていると、例えば県民交流広場事業が5年間で110億円、これは今の観光予算と比較すると約36年から37年分に相当するわけで、観光予算の置かれている位置が実感できるのではないかと思う。 観光産業はニュービジネスの宝庫である。極めてすそ野の広い複合型産業となっていて、これまでは旅行業、交通業、宿泊業などの狭義の観光産業としてとらえられていたもの以外に、教育や医療、金融等さまざまな業際的な産業になっている。旅行客の旅のスタイルの変化は意外なところに新しいニーズを引き出しニュービジネスを生み出す、まさに産業労働分野での牽引産業になると思う。 そうした中で、兵庫県が描く観光産業の将来像に向けて、今の予算や決算額に対する認識と、それを踏まえ、今後、観光施策をどのように展開していくつもりか伺いたい。(東観光局長) 観光関連産業は、直接的に旅行にかかわる分野だけではなく、波及的な消費行動を生じさせる特性を持っている。また、農家民宿など観光客の新たなニーズに合致したビジネスの創出など、経済効果が極めて大きく、本県の産業振興にとって重要なものと認識している。 また、農業や環境、文化等さまざまな分野が観光ツーリズムの振興に重要な要素であることから、知事を本部長として、各部長等を本部員とする兵庫県観光ツーリズム推進本部を設置し、全庁挙げて観光ツーリズムの推進に取り組んでいる。 昨年と同様、今年度においても観光予算は3億円余りであるが、全庁の取り組みの予算を合計すると120億円になっている。委員指摘のように予算額のみでの評価は難しいところではあるが、今後とも、観光関連産業の振興はもとより、交流人口の増加により、地域活力の維持向上を図るため、ひょうごツーリズムビジョン後期行動プログラムに基づき、個性が光り輝く地域づくり、地域の魅力や資源を生かした交流人づくりを柱に、プログラムのフォローアップと新たな取り組みを加えながら、観光ツーリズム振興に全力を挙げて取り組んでまいりたい。 (井戸まさえ) 私がなぜ観光施策の最初の質問に予算や決算の額のことを質問したかというと、先日、兵庫県議会西オーストラリア州友好訪問団として、西オーストラリア州を訪問させていただき、西オーストラリア州が持続可能な観光施策を行っていることが目に見えて、帰ってきてからいろいろと復習をさせてもらった。 その中で、観光産業を国や地域の基幹産業にするためにはどうしたらよいかということをいろいろ調べてみると、オーストラリアの場合は、一つの分岐点があって、それは38歳の議員1期目のトムソン議員が観光スポーツ大臣に就任してすぐに観光予算を3倍にしてくれと要求した。厳しい財政状況の中で、何をばかげたことを言うのかというのが一般的な受けとめ方であったが、大臣の方はそれは織り込み済みで、予算を3倍にということで、なぜそんなに観光が大事なのかという議論を各界や業界に巻き起こすことで、観光振興への関心や理解が深まるもととなったそうである。 一方で、最近では日本のあちこちで観光立県を掲げる地域も出てきて、担当部局を単独で設けるところも多くある。しかし、その多くがかけ声だけで、具体的には何も変わっていない。観光関連の研究では先端をいく阪南大学の堀川副学長が指摘するように、各自治体で観光重視のあらわれとして、観光担当の専門部署が次々と設置され、あるいは昇格しているが、重視するにふさわしい予算を振り分けているか、ふさわしい人材を充てているか、育てる仕組みをつくっているか、甚だ心もとなく、予算面での軽視、ないしは後回しにされていて、「仏(部署)つくって魂(予算)を入れず」であるということを指摘している。 我が県でも今年度から観光担当参事が置かれた。丹羽参事を先頭に、ぜひとも魂を入れる取り組みを行っていただき、また全県的に観光を考える機会をつくっていただきたいと思う。
続いて、観光施策における広域連携のあり方について伺いたい。 関西だけを取り上げても、歴史街道、熊野古道等、広域連携で取り組まれているプロジェクトは数多く、広域連携は今後の観光にとっても大切なテーマだと思う。 兵庫県においても、2年連続の3府知事合同の海外プロモーション等、広域連携の取り組みに力を入れていくとしている。しかし、逆に広域連携を成功させるために今のままでよいのかという疑問もある。 つまり観光振興の場合、行政の持つ宿命として公平性、関連地域や関係者を公平に扱わなければならない。しかし、実際には先ほどの予算規模の問題もそうであるが、それぞれの府県で実力の違いもある。 例えば、ほかの産業関連の広域連携の例で言えば、中部圏の「グレーターナゴヤ構想」では、愛知県、岐阜県、三重県が連携しているが、圧倒的に愛知がリーダーシップを持っていて、広域連携にもかかわらず、あえて名古屋という一都市の名前をブランドにして戦っている。この場合はかえってやりやすいと思う。 しかし、関西の場合、それぞれがライバルにもなり得て、地域のエゴも出やすい。関西サミットの誘致でも典型的に出てしまっているが、こうした点をどう調整していくかが今後の課題だと思うが、ご所見を伺いたい。 (阿山観光振興課長) 関西の各府県は、豊かな自然、世界遺産、近代的な町並み等、多様なツーリズム資源に恵まれている。また、都市部に限ってみても、京都、大阪、神戸という異なった個性が短い時間距離の中に凝縮されていることが相互に魅力を高めている。 そこで、観光分野での広域連携については、地域間の競合と競争の問題があったとしても、個々の地域の切磋琢磨を前提としつつ、相互にメリットの生まれる分野を開拓しながら、積極的に取り組んでいくものと認識している。 そのため、関西広域連携協議会等での連携事業では、インターネット等での観光情報発信を一体的に行う一方、海外からの旅行会社を招聘した下見視察旅行では、テーマ別に複数の広域観光ルートを設定するなど、工夫を凝らしながら連携効果の最大化をめざしている。さらに、中国での関西の知名度向上に効果のあった兵庫、大阪、京都の3府県知事によるトップセールスのように、目的に応じた組み合わせを設定しながら広域連携事業も適宜行っている。 今後も、関西の多様性を強みとし、関西、本県の魅力アップに資する効果的な広域連携事業の実施に向け、関西各府県との調整を進めてまいりたい。 (井戸まさえ) 観光というと、今、広域連携がはやり言葉のようになっている感もあるが、どこと連携していくのか、何を連携するのか具体的な取り組みを期待している。 続いて、イベント活用による誘客について伺いたい。 平成17年度は、国体開催に向けて、また、県内で行われるイベントとしては2007年度に行われる世界華商大会に関しても、その誘客策等を準備する期間に当たっていたと思うが、2007年には世界陸上が大阪市で行われる。これに対してフォローをする様子が2007年のところにはなかったのが私は気になった。華商大会の誘客数は約2,500人と聞いているが、世界陸上の参加者・役員数見込みは3,200人、パリ大会の実績でいえば、観光客数は9日間に約60万人が訪れる。 私が担当者ならば、当然何らかの誘客に向けてのアプローチをしないともったいないと思う。大阪市が主催なので、コスト的にはある意味、兵庫県にとってもおいしい部分もある。こういうときこそ広域連携を発揮してプロモーションを行うべきだと思うが、世界陸上にかかわらず、関西で行われるイベントに対してもっと敏感に対応して、本県の誘客に積極的に活用するべきだと考えるが、どのように取り組んでいくつもりか伺いたい。 (阿山観光振興課長) 世界陸上大阪大会に向けては、本県から地元大阪市に対して、来訪者のホスピタリティ対策の一環として、兵庫の観光情報の提供に関する連携を申し出ている。大阪市からも大阪のアピールのためにも近隣都市と連携していきたいとの考え方を伺っており、今後、具体的な内容について相談をしていく。 また、県内及び関西周辺で大型誘客イベントの開催前に、国内外に向けて本県の観光情報を発信することも重要である。そのために、関西広域等で実施する国内外の観光展への出展等の機会も活用し、イベント告知とあわせた観光PRを行うことや、国の国際観光振興機構が訪日旅行に関心のある外国人や海外の旅行業界向けにメールマガジンを毎月発行している。そういったメールマガジンにイベント告知にあわせた本県のツーリズム情報の紹介の依頼を行うなど、可能な手法について鋭意取り組んでいく。 今後、2010年には平城遷都1300年も予定されているが、こうした県内外で開催される大型集客イベントを絶好の機会ととらえて、広域連携の枠組みも活用しながら、関西、ひいては本県への誘客促進に取り組んでまいりたい。 (井戸まさえ) 私はこの間、総務常任委員会の視察で県立三木防災公園の中の陸上競技場を視察した。非常にいい施設で、私は陸上競技をやっていたので、これは世界のアスリートに使っていただきたい、世界陸上の事前の合宿地に最適だと思ったが、いろいろ調べていくと、兵庫県はやっていない。例えば香川県、鳥取県、京都市といった全国から20の府県、市町村が事前の候補地、合宿の候補地に手を挙げ、それが認められて、これからプロモーションしていくというのがあったが、非常に大きなチャンスを逃していると思う。あれだけいい施設をお金をかけてつくったならば、その有効活用も行っていただきたい。 また、県では、これからデスティネーションキャンペーン等もやっていく方針だそうであるが、一過性でなく持続的な観光につながるよう、例えば、もうすぐ姫路城が修復に入り、兵庫県の観光客数が減るという予測が立つことに対して、どうやってフォローするのか等も含めて、支援や計画をぜひともつくっていただきたいと思う。
5 海外進出企業のリスク対策への支援について(決算特別委員会:H18・12・8) (井戸まさえ) 井戸まさえ 海外進出企業のリスク対策への支援について伺いたい。 兵庫県では海外との経済交流を促進し、海外進出企業に対するサポートを行っている。中国における工場進出等に対してもフォローしているが、先日、上海に進出した兵庫県明石市に本社を置く機械メーカーの現地法人の日系企業が、市当局から再開発計画を理由に一方的な立ち退き要請を受け苦慮しているとの報道があった。 この企業は約14億円を投じて2004年11月に操業開始。進出の際、中国の側は一方では工場を誘致し、一方では再開発計画を進めていたのではないかと企業の側では不信感を募らせている。また、この夏に会派の視察で行った広東省でも、兵庫県出身の企業の現地工場では、時に意図的に送電をストップされるなどの事態に陥ることもあり、結局、自家発電装置を設置して自己防衛していると言われていた。こうしたトラブルに対して、海外進出企業に対する情報提供等、どのように対処しているのか、海外事務所の役割も含めて、現状と課題を伺いたい。 (荒尾国際経済課長) 企業が海外に進出する場合、商習慣、生活習慣、法律、税財政制度の違い等により、さまざまなリスクが内在している。 しかし、一方で安価で豊富な労働力、広大な市場、取引先企業の先行進出等の要因により、多くの企業がリスクを認識しながらも自己の責任と判断で中国を初めとした海外に進出しているところである。 こうした中、県の役割は、各種相談、情報提供、進出先政府への協力要請など、企業のリスク軽減の側面支援が重要であると認識している。 このため、これまでも中国最新情報に関するセミナー等による情報提供、ひょうご・投資サポートセンター等における個別相談、さらには、香港など海外事務所において、企業からの要請に応じて、市場調査、用地選定等の支援、現地政府担当者と企業側との協議の場の設定など、側面的な企業のリスク軽減対策を講じているところである。もちろん、限られた事務所の所在、限界はある。 しかしながら、それでも、今後とも、海外事務所に加えて、今年度から上海に置いた本県の中国ビジネスアドバイザーにより、企業からのさまざまな相談に対応していくとともに、友好交流、経済交流協定の枠組みなどを活用しながら、在外総領事館等とも連携して、企業の海外進出のリスク軽減に一層努めてまいりたい。 (井戸まさえ) 国内外企業立地の決算額は33億7,000万円余りで、一方、国際的な経済交流の推進は全体で4,000万円ほどの決算額になっていると思う。海外事務所の運営費は、為替の違いもあるが、欧米が大体4,700万円前後、オーストラリア、中国は3,500万円である。特に海外事務所に求められる企業が多岐にわたる中、予算要望の席で井戸知事も今後充実を図りたいと言っていた。また海外事務所とは別に上海における相談業務をやる場所をつくられるということであったが、ぜひとも対応の充実をよろしくお願いしたい。
6 若年層雇用施策とワークシェアリングについて(決算特別委員会:H18・12・8) (井戸まさえ) 若年層の雇用対策について伺いたい。 政府は、2007年度税制改正に盛り込む「再チャレンジ支援税制」の対象から仕事・通学をしていないニートや定職を持たないフリーターを外す方針を固めた。格差是正に向けたフリーター支援との趣旨からは大きく外れることになる。政府案はほかに、制度を利用する企業・団体に地方自治体の事前認定を求めるなど、厳しく枠をはめる内容となっている。 しかし、一方で、同じ政府の経済財政諮問会議は、働き方の多様化など労働市場の流動化を進める労働ビッグバンを提言している。労働ビッグバンは、終戦直後に制定された現行の労働法制では今の社会環境と合わなくなっているとの観点で、法制度を抜本的に見直すねらいで、具体的にはフリーターやニートへの就業支援、派遣と正社員などの格差是正、仕事と育児の両立ができる仕組みづくり、外国人労働者の受け入れ範囲などが検討課題に挙がっている。 国においては、若年層雇用に追い風が吹いているのか、逆に逆風が吹いているのか、このアンビバレントな政策が共存するという環境の中で、県は若年層雇用政策にどのように取り組んでいくのかご所見を伺いたい。 (青木しごと支援課長) 若年層の雇用対策については、県においてもフリーターを正社員化していく取り組みが重要だと考えている。企業がフリーターを雇用したがらない要因としては、職業意識の希薄化、職業キャリア不足などが指摘されている。このため「若者しごと倶楽部」を中心として、職業意識の醸成や実践的な能力開発を行い、フリーターを安定した雇用へ誘導してまいりたい。 また、ニートといった若者については、引きこもりなどの若者に対する社会復帰ノウハウを有する県立の医療福祉関係機関と連携し、加えて職業紹介機関で構築する「ニート支援ネットワーク検討会議」を開催し、連携方法について協議を始めたところである。ニートの一人一人の状態に合わせて、ボランティア体験などから本格就労へとつなげていく取り組みを検討してまいりたい。 また、委員指摘のとおり、現在、国において、若年者をめぐる雇用の枠組みについても、いろいろな角度からさまざまな検討、議論がなされている。私どもとしては、この検討を注意深く見守ってまいりたいと考えている。 今後とも、関係機関と連携しながら、若者を安定した雇用へ誘導してまいりたい。 (井戸まさえ) 注意深く見守るというが、私はもうちょっと積極的に、若年層に関しては今すぐにやらなければならない課題だと思う。次のワークシェアリングの質問とも絡むが、労働が今変わろうとしているところなので、きちんと県が自分たちの方針を持って、こういう形で若年層の雇用に対して方針を持っていると前向きに示していいただかなければ、県内の若者はいつまでたっても同じ状況から抜け出すことができないと思う。 そうした意味では、兵庫県では先進的な取り組みを今まではやってきた。その一つがワークシェアリングのシステムの導入、実践だと思う。ワークライフバランスの重要性が叫ばれる中、働き方の見直しは県民にとっても大きな課題である。 私は1990年代初頭にオランダにいたが、オランダでワークシェアリングが根づいたのは、政府による所得保障等のきちんとした政策があってこそだと思う。言葉だけでは、こういうのは根づかないと思う。 そこで、ワークシェアリングに関する現状と県としての検討課題を伺いたい。 (大裏しごと局長) 兵庫型のワークシェアリングについては、平成11年、全国で初めて、連合兵庫、兵庫県経営者協会及び本県の三者で合意を行い、モデル事業による調査研究の実施や県民局単位での普及啓発に努めてきたところである。 この結果、定年後の高年齢者を短時間勤務とし、新たに若年者雇用を行うという世代間ワークシェアリング、仕事と家庭生活の両立を図る所定外労働短縮型のような取り組み、自由出勤制によるフルタイム・パート転換型のワークシェアリングの取り組みが35社で導入され、所期の成果が得られたものと考えるが、この一層の拡大と定着化の必要があるのではないかと認識している。 このため、取り組みの成果を少子化対策等に継承・発展させるために、本年3月「仕事と生活の調和と子育て支援に関する三者合意」を交わし、7月にはアクションプログラムを策定する中で、「多様な働き方研究部会」を設置し、例えば「短時間労働における業績評価システム」や「パート労働における均衡処遇と登用」といった検討テーマの検討、モデル事例の検討に着手している。 ご指摘のオランダの労働政策の一つである正社員とパート労働者の均衡処遇の概念は非常に貴重なご示唆である。諸外国の事例も参考にしながら、労働者個々人の生活段階に応じた仕事と生活を調和させる多様な働き方の提案、あるいはその具体化に努めてまいりたい。 (井戸まさえ) ぜひとも具体化に向けてよろしくお願いしたい。
7 日本酒の振興について(決算特別委員会:H18・12・8) (井戸まさえ) ひょうごブランドづくり〜日本酒の振興について質問する。 2006年4月に施行された改正商標法で、事業協同組合や農業協同組合など、法人格を持つ地域団体にも商標登録が認められることになった。地域ブランドを守っていくことはとても重要で、兵庫県からは「豊岡かばん」が認められたが、認めるということだけではなく、それをどう消費につなげ、産業活性化に結びつけていくのかが課題かと思う。 先般、会派の政務調査で鹿児島を訪れたときには、観光客はこぞってしょうちゅうを土産に買い求めており、鹿児島名産のしょうちゅうが、しっかりと観光に組み込まれているのを感じた。普通の店でも買って、空港でもまた買う、ともかく鹿児島に来たらしょうちゅうを買わないといけない的な、ある種、反射神経もしくは強迫観念に近いものを観光客の姿に感じた。そこまでいけば、ある意味ブランドづくりとしては大成功だと思う。 本県にも、灘五郷の清酒など全国的ブランドが存在し、また、酒蔵などは観光地としても十分通用すると思う。申し上げるまでもなく、我が県は山田錦の産地であり、灘はもちろん清酒発祥の地である伊丹などの場所を有している。しかしながら既に確立した、また全国的に流通しているブランドのため、逆に地域ブランドとして確立することが難しい面がある。 そこで、観光振興の観点から兵庫のブランドづくりについてどのように取り組むのか、また県も一役買ったプロモーションの結果、日本酒のワシントン州での販売が決まったとの報道もあったが、兵庫県にとって大事なひょうごブランドである日本酒振興策についてもあわせて伺いたい。 (表具産業労働部長) 近年、長期の景気低迷の影響や消費者嗜好の多様化などから、日本酒の消費量は漸減傾向にあり、県内酒造産業は厳しい状況が続いている。 > このため、兵庫県では工業技術センターによる醸造技術の改善などの技術支援のほか、日本酒のイメージアップやブランドイメージの強化を図るため、女性に照準を合わせて日本酒の魅力をアピールするイベントの開催や、名古屋、博多など全国ベースでの展示・試飲会の開催、また健康や美容面での効能などをPRするパンフレットの作成など、灘五郷酒造組合などの行う事業に支援を行っている。 また、ご指摘のように、地域ブランド化は、商品をブランド化するだけではなく、地域そのものの魅力を高めブランド化することもめざすものであり、観光振興の観点からも大きく寄与するものと考える。 今後は、日本酒のより一層の振興に向け、国内外でもプロモーション活動や販路開拓等に加え、酒蔵や資料館等のPRに努めるとともに、伝統ある酒づくり文化の体験など、産業観光としての取り組みの推進を図り、広く観光客を誘引するなど、本県酒造産業の振興と同時に先ほど来ご提案のあった観光振興にも努めたい。 加えて、地域ブランド化という側面では播織を初め、皮革、いろいろな資源が兵庫県にはある。そういったものの地域ブランド化についても、観光振興という視点を踏まえて積極的に取り組んでまいりたい。 (井戸まさえ) この間知事が主催した懇談会の中で、「無」という兵庫県のブランドのお酒がニューヨークで売っており、タイガー・ウッズがそれを買って、フロリダのレストランで自分でキープしているという話があった。そういう出会いみたいなもののチャンネルをいかに多く世界中に持っていくのかが大事だと思う。 兵庫県においては、ひょうごブランドづくりという面では、「はばタン」、非常にうまくマーケティングし、皆さんが集中して宣伝をした。どこへ行ってもあるという形での周知徹底という点では、ある意味ノウハウを国体を通じてきちんと蓄えられたと思うので、ぜひともひょうごのブランドづくりについて頑張っていただきたい。
8 次世代成長産業の育成について(定例会:H20・10.2) (井戸まさえ) まず、第一に財政再建に関連し、次世代成長産業の育成に今後どう取り組んで行かれようとしているかをお伺いしたいと思います。 兵庫県の財政が悪化した原因として、よく言われるのは震災、そしてもう1つは「三位一体改革」によって、地方交付税が大幅カットされたことなどです。埋め立て、道路、ハコモノなど、色んなものを造りすぎた、という人もいます。 しかし、もう1つ見逃してはいけない点を指摘したいと思います。 一言で言えば、兵庫県では「ここ2〜30年、本県の経済を支えるような新しい産業が育っていない」のではないか、ということです。「重厚長大」中心の産業構成でありながら、地域の「ものづくり」の基盤は少しずつ損なわれてきており、新しい成長産業もあまり台頭してきていません。一見、よく似た感じに見える、大阪・京都と比較して見れば、その違いは一目瞭然となります。 ここで皆さん、兵庫県の主要企業の名前を挙げてみて下さい。 まず、「神戸製鋼」「川崎製鉄」「川崎重工」「新日鉄広畑」「山陽特殊製鋼」「石川島播磨重工」といったいわゆる阪神・播磨工業地帯時代の流れをくむ企業の名前が挙がることでしょう。これに続くのが「アシックス」「ワールド」「ノーリツ」「UCC」といった「元祖ベンチャー」企業群。あるいは「酒造メーカー」や「三ツ星ベルト」のような地場産業系の企業群ということになるでしょう。 これらを大阪と比較して見ましょう。大阪の主要企業としては、旧財閥系としての「住友」、ものづくり系として「家電3社(松下(パナソニック)・シャープ・サンヨー)」「武田製薬」などの製薬会社、「ダイハツ」「サントリー」など。これ以外にも「関電」「大ガス」や「鉄道会社」といった関西ローカル系の大企業群があり、さらには東大阪や大阪市内を中心とした中小企業群がこれらを支えています。このように大阪は、ボリューム的にも、またバリエーション的にも豊富な「選手層」を持っています。 では、京都と比べればどうでしょうか?京都から10社挙げるとすれば、「京セラ」「ワコール」「オムロン」「村田機械」「堀場製作所」「村田製作所」「島津製作所」「佐川急便」「任天堂」「ローム」といった感じでしょう。同じメーカーでも、兵庫とは大きく異なり、旺盛なベンチャー精神やソフト系技術力を有した「新興勢力」がその中心になっています。 本県の場合、もちろん震災の影響もありますが、高度成長期前半に起業された「元祖ベンチャー企業群」の次の世代の新しい産業の芽があまり出てきていないような印象を受けます。 松下やIPSアルファテクノロジのテレビ用パネル工場の立地など、企業誘致の面で本県は優れた環境を有しており、極めて大きな成果を上げきています。野球に例えると、「大型トレード」にはとても強いと言ったところでしょうか。しかし、本県もトレードによる補強だけではなく、兵庫経済の次世代を担う「選手育成」も計画的に進める必要があるのではないでしょうか。 そこで、重厚長大産業に続き本県経済を支える次世代成長産業の育成にどのように取り組んでおられるのか。瀬戸内臨海部を中心に集積するSPring-8や次世代スーパーコンピュータなどの先端研究施設や液晶パネル工場をはじめとする先端産業など、本県の恵まれた環境を積極的に活用することが効果的だと考えますが、どのようにお考えなのかお尋ねします。 (井戸敏三・兵庫県知事) 民主党・県民連合の井戸まさえ議員のご質問にお答えいたします。 まず、次世代成長産業の育成についてです。 本県は鉄鋼・化学等の基礎素材型製造業に加えまして、発電用装置や産業機械、電子機器、電装品等のすそ野が広い加工組み立て型製造業を中心とする多様で重厚な産業構造を持ってものづくり立県となっています。また、近年は、尼崎や姫路への世界最大級のディスプレイパネル工場を初め、成長力が高く地域への波及効果が期待できる企業の立地も進んでいます。 こうした中、ナノ、情報通信、エレクトロニクス、健康・医療、環境・エネルギー等の先端技術分野を重点として、大型放射光施設SPring-8等の研究基盤の産業利用を促進しておりますとともに、財団法人新産業創造研究機構NIROや、兵庫ものづくり支援センターによる産学官連携プロジェクトの推進、研究開発から事業化に至るまでの一貫した技術・経営・資金支援による新たな製品・サービスの創出に取り組んでおります。これらを通じて、ナノテク等を利用した工業材料・電子部品等の開発や、神戸医療産業都市での創薬・医療機器関連産業の集積が進むなど、次世代を担う新しい産業の芽が着実に生まれています。しかも、オンリーワンやユニーク企業と言われる企業活動も見られます。 例えば、但馬ではオートバイのホイルなどの部品製造、丹波では鉄道車両用動力装置、西播磨ではキャンドモーター、淡路では航空機部品などのメーカーが活躍しています。 今後とも本県の先端研究基盤や産業集積等の強みを発揮しながら、県COEプログラム等により、高付加価値型で高い競争力を有するリーディング産業の創出を図ってまいります。あわせて、アーリーステージでのリスクマネーを供給するひょうごキャピタルファンド等の活用や、産業活性化センター、NIROの活動等により、意欲を持ってビジネスに挑戦する起業家が次々出てくるような環境づくりに一層努め、兵庫経済の持続的な成長を発展させていきます。 特に神戸を中心とする生活産業は、21世紀の私たちの生活との密接な関連を有する産業でありますので、この高い成長力にも期待をしているところであります。
9 ポストデスティネーションキャンペーンについて(定例会:H20・10.2) (井戸まさえ) 次に、「世界の中で発展する兵庫」という観点から、観光に対する質問をさせていただきます。 兵庫の観光デスティネーション・キャンペーンが始まりました。 先日、この「あいたい兵庫」というプレ・キャンペーンの冊子を拝見しましたが、各県民局にまたがる観光資源が大変うまくピックアップされており、なかなかいい出来栄えではないかと思いました。 これに続き、来年度はキャンペーン本番ということになりますが、それらの成果を一過性に終わらせないことが重要と思われますので、今回のキャンペーンを通して開発できた事業を将来に繋げていくために、デスティネーションキャンペーンの1〜2割の水準でもよいから、再来年以降にも、今のキャンペーン予算を継続していくことを提案させていただきたいと思います。 パンフレットを拝見していると、例えば、県内7つの主要駅からタクシーで2時間4900円の料金で各コースをめぐる「駅から観(かん)タクン兵庫」という仕組みが、今回のデスティネーションキャンペーンを通して開発されています。 これを応用すれば、将来は県内で50なら50のモデルコース開発が可能になる訳ですが、何もしなければせっかくできた駅やタクシー業界とのコラボレーションも今回限りで終わってしまいます。 神戸・伊丹・明石・たつの・出石・丹波・淡路で実施される「ボランティア・ガイド・ツアー」や、鶴林寺(かくりんじ)・一乗寺など、加古川発で東播磨の4カ寺をめぐるツアーなども同様に、うまくその仕組みを残せば、将来的にはさらにもっと多くの場所で実施していくことが可能になる、非常に面白い試みだと思います。しかし、多少なりともの予算がないと、そういったことの継続は図れません。 何がしかの予算があれば、今回せっかく設置された各ブロックの部会も活かせますし、ある程度のPRの継続も図れます。 PRについては、今回のような派手なものの再現は難しいとしても、今回はJRと組んだから再来年は阪急や西日本高速道路と組んで関西中心のキャンペーンを張ろうということでもいいし、その次は航空会社と組んで、神戸空港や伊丹空港に乗り入れている地方都市でやっていこう、といったことも考えられると思います。 また、今回のキャンペーン内容を中心にホームページを刷新し、これをメインの発信媒体として、外国語数を毎年どんどん増やしていくとか、あるいはメジャーな宿泊地以外の宿泊施設について、そこで予約や空き状況の確認が出来るといったことが、「次」に取り組むべき作業の1つであろうと思います。 また、事業継続においては、県内各地域に存在する様々な地域資源の再発見という視点も大切にすべきと考えます。 先日、朝日新聞の「耕論」というページで観光立国のことが取り上げられており、アレックス・カーさんが、日本の観光のあり方に苦言のようなものを呈されていました。 「欧米人が古いものを守るのは、別に観光客誘致のためではなく、自分たちの心のためにやっているのである。そして、そういうつもりで守られたものに対して、観光客がやって来ているのである。自分たちのルーツにつながる町並みや歴史資源をないがしろにして、観光客を呼ぶために何かしようという日本の観光政策はちょっとおかしいんではないか?」といった指摘だったと思います。 デスティネーションキャンペーンの目的は全国からの集客であり、そのためには兵庫でいえば、姫路城・有馬温泉・北野異人館・城崎温泉・宝塚歌劇・甲子園・明石大橋・神戸牛といった、多くの国民が知っている横綱大関の素材を前面に打ち出していくというのが王道だろうと思いますが、しかし、それだけでは、県全体のキャンペーンとしては十分ではありません。 全国への発信と合わせ、県民が県内をもっと観光するにはどうするか、さらには観光的な視点を通して、どうやって各地域の住民の方々の誇りづくりを応援していけるかということも考えていくべきと思うのです。 そこで、県内の各地域に存在する様々な地域資源を見直していくということが重要なのではないかと考えます。 地域資源としては、数多くの城下町に関連する遺産、今回のデスティネーションキャンペーンで紹介された寺社、まちなみであれば篠山、産業遺産であれば生野以外に明延も入るでしょう。 古代史関係では、神戸の五色塚古墳、多可町の東山古墳群、姫路の国分寺跡、淡路島の神話なども候補になります。 人物で今回のパンフレットに紹介されていたのは近松と谷崎だけでしたが、夢千代・植村直己・横尾忠則などの施設も含めていいかも知れません。 いずれにせよ、今後、応用に値する事業ノウハウが一旦、デスティネーションキャンペーンで確立される訳ですから、取り組みを一発花火に終わらせないよう、培ったノウハウを活かして、次なる施策を立案し、中期的に事業継続されるべきだと考えますが、現時点での所見をお伺いしたいと思います。 (井戸敏三・兵庫県知事) ポストデスティネーションキャンペーンについてです。 今回のあいたい兵庫デスティネーションキャンペーンを契機に、地域がその特徴を見詰め直し、地域資源を磨き、積極的に観光客を迎えようとする機運が盛り上がってきています。その結果、淡路島牛丼や恐竜弁当など、地域において新しい特産品を生み出す連携事業や、住職がみずから寺院を案内するなど、地域の人々が地域に誇りを持ち、積極的にボランティアガイドとして参加するなどの、自主的な地域おこしへの取り組みといった成果が見られています。 こうした経験を継承・発展させるためにも、あいたい兵庫キャンペーンの評価・検証として、期間中に本県を訪れた方の評価を集約・分析し、その結果を地域にフィードバックして必要な改善を行うことが重要です。そして、今後の施策につないでいきたいと考えています。 あいたい兵庫デスティネーションキャンペーンで培われた経験やノウハウを生かした新たな観光資源の発掘や、ルートの開発への取り組みを促進しますとともに、ホスピタリティーの一層の向上に向けた地域の努力を支援してまいります。あわせまして、より効果的な情報発信のあり方を検討し、実践していきたいと考えています。 これからは、「交流」がキーワードの時代を迎えています。それぞれの地域が持っているあれこれ、これをアピールして来訪者に異体験をしてもらう新機軸、体験型の交流でなければならないと思います。今後とも、こうしたツーリズム施策を通じて、兵庫の魅力を全国にアピールすることにより、交流の一層の拡大を図り、地域活性化に資するよう努めてまいります。
10 多文化共生社会づくり施策の創出・推進について(定例会:H20・10.2) (井戸まさえ) 質問の3点目は、多文化共生社会づくり施策の創出・推進についてです。 20代の半ば、私はオランダのライデンと言う町で、市町が主体的にかかわる外交施策について学びました。レンブラントの生誕の地、日本においてはシーボルトとの交流でなじみも深いライデンと言う人口12万人の町で、特に難民の受け入れに関して学びました。 私が研修中には「ライデン 難民の町」というキャンペーンが行われておりましたが、住民の2分の1はなんらかの難民の子孫で、古くはイギリスからのピルグリム・ファーザーズを受け入れ、彼らはその後、ライデンからメイフラワー号に乗り、アメリカを目指したことでもわかるように、こうした小さな町の勇気が、後の世界を作るに至ったことは有名な話です。 さて、グローバリズムの進展と少子化により、私たちの社会は新たな局面を迎えています。移民の受け入れ等の議論も活発化する中、この臨時国会でも成立すると言われていた国籍法の改正によって約1万人の子ども達が日本国籍を取得し、家族とともに日本で暮らすようになるとも言われ、またグルジア紛争や、北朝鮮の予断を許さない政治状況は、将来、多くの難民を近隣国である日本でも受け入れをすることが予測されます。 そうした日本語を話さない日本人や、難民の方々の急速な増加が予想されているにもかかわらず、その受け入れ態勢についてはいかにも貧弱であると思います。徹底的かつ集中的な日本語習得のためのメニューや、一方では育った国の文化を維持するための機会の保証等、先進国では当たり前に行われていることが十分でないために、受け入れた国も本人も不幸な状況に陥ることもあります。 都道府県といえども、世界情勢を把握し、これから起こりうることを予測した上で、体制整備を行っていかなければならないと考えますが、今後、どのように取り組んで行こうとしているのか。 現在、兵庫県はパリ事務所等海外に事務所を持っています。海外事務所からは、事務所所在国及び周辺国の様々な情勢に関して、レポート等での報告が届いており、兵庫県の施策にも反映されていると聞きますが、とりわけ、外国人住民施策に関しては、海外事務所のある国には難民等の受け入れで培ったノウハウがあり、また各国の各自治体での取り組みはマイナス面での情報も含め、我が国の自治体にとって有効な情報となると考えられます。海外事務所の活動は、県民にとっては見えにくい部分でありますが、企業をはじめ、県関係者の海外活動の支援や県のPRだけでなく、このような社会作り施策の立案にも重要な役割を有しているということの理解促進にも繋がりますので、本県の外国人住民、多文化共生施策への反映を強く期待するところであります。 そこで、海外事務所からの情報活用も含めた多文化共生社会づくり施策の創出・推進について、当局のご所見を伺います。 (井戸敏三・兵庫県知事) 多文化共生社会づくり施策の創出・推進についてです。 本県は、既に平成6年から地域国際化推進基本指針を策定し、外国人団体の代表等も含む外国人県民共生会議での意見等を反映しながら、外国人県民相談や日本語・母語の教育支援、留学生への奨学金支給や、地域国際化を考える研修会の開催など、多文化共生社会の形成に向けた施策を推進してきました。また、最近ではアジア留学生の日本企業への就職支援を行い、外国人材の活用に向けた支援も行っております。 県の海外事務所においては、海外情報の収集及び発信を行い、県の施策にも生かしておりますが、定住外国人施策についても各国自治体の調査を行い、指針のフォローアップに反映してきたところです。 本県では、インドシナ難民を姫路の定住促進センターで受け入れてきた経緯もあり、その際の経験を生かすとともに、外国人県民の増加に備え、諸外国の経験や制度等について、海外事務所も活用して広く情報収集に努めております。また、努めてまいります。 特に、ことしはブラジル移住100周年を迎えた年であります。ブラジルとは日系人150万人のうち約32万人が日本で居住していると言われています。今、旧神戸移住センターを移住博物館としてだけでなく、在日ブラジル人を中心とする日本語、母語教育や文化学習の拠点として整備しておりますので、これらも十分活用してまいりたいと考えます。 今後とも国、市町、NGO等とも連携し、多文化共生社会の形成に向けた施策の充実に努めてまいります。 |
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〜こういう政治をわたしはやりたい〜 井戸まさえ 50問50答
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