img

井戸まさえはこんな人(Q1~Q9) 井戸まさえの家族や経歴について
どんな政治家をめざすのか(Q10~Q16) 政治家を目指すきっかけなど
国民の生活が大事(Q17~Q25)     政策や抱負など
税は国民のために(Q26~Q35)  政権交代の意義について 
政権担当15ヶ月(Q36~Q50)  国会議員となって取り組んできたことなど


政権担当15ヶ月


Q36:衆議院議員になった当初、特に印象に残っている出来事はありますか?

Q37:鳩山政権時代はどんな仕事を?

Q38:その後、鳩山さん、小沢さんの退陣がありました


Q39:菅政権ではどんな役割を?


Q40:この15ヶ月間で「井戸まさえだからこそ出来た」と誇れる成果は?

Q41:この間の民主党政権を100点満点で採点するとしたら?


Q42:「政権交代」とは一体何だったんだ、と思う人が少なくないようですが?


Q43:個別の政策課題(1)「子ども手当」や「戸別所得補償制度」はバラまきではないか?

Q44:「子ども手当」や「高校授業料無償化」より待機児童解消の方が先では?

Q45:(2)医療・介護・年金改革はどうなっている?

Q46:(3)消費税を上げるつもりか?

Q47:(4)不景気をどうする?

Q48:(5)外交・防衛戦略がなってないのでは? という声に対しては?

Q49:(6)民主党は「国のかたちを変える」と言ってきましたが、「中央主権」や「官僚主導」からの脱皮は進んでいるのか?

Q50:最後にひと言
 



※Q36-Q50については、2011年2月に回答させていただいたものです。


Q36:衆議院議員になった当初、特に印象に残っている出来事はありますか? 

2009年8月30日の当選から特別国会の召集までは2週間あり、初仕事は台風9号の水害被害があった佐用町の現場を訪問させていただくことでした。現地で本当に必要とされているのが何なのかを自分の足で歩き、自分の目で確かめ、的確に国に伝えなければと思ったからです。それ以外では、国会と元町での事務所立ち上げの準備と、朝の駅立ちの継続やお世話になった方々へのご挨拶。中央・灘・東灘区の小学校の運動会にもほぼ全校顔を出させていただきました。

そして、9月16日から国会が始まりました。第一印象は前政権から私たちが受け継ぐことになった「負の遺産」の大きさ、でしたね。「大掃除するつもりでドアを開けたけれど、ここまで散らかっていたとは…。」どこから手をつけていいのか、いつ片づくのか見当もつかないくらいに汚れているといった感じでした。

 ▲質問トップに戻る


Q37:鳩山政権時代はどんな仕事を?

新人研修の一方で、10月からの「事業仕分け」第1弾のメンバーに一旦選ばれました。
しかし、小沢幹事長から「新人は研修優先」ということでダメ出しが来て…。公務として取り組んでいたのは内閣委員会の委員・理事と倫理選挙特別委員会の委員です。2010年1月開会の通常国会では、新たに消費者問題特別委員会の委員にも加わりました。

現在も、週末は、基本的には神戸に戻って陳情を受けたり会合に出たり、住民の方々との「本音トーク」(各地区の小学校などで、衆議院選挙前の2009年3月21日より2011年までに約50回開催)を開いて意見交換をさせていただいたり…。あとは家事や子育て、といった生活サイクルですが、とくにこの時期は神戸市長選挙と灘区の市会補欠選挙があったので、地元の日程もかなりタイトでしたね。

初質問は11月。内閣委員会でライフワークである「民法(親子法)の改正」問題について質問させていただきました。そんな中、2009年末から鳩山首相の「母親からの献金問題」が浮上。小沢さん問題とあわせて、マスコミなどからの集中砲火が始まりました。年末年始には小沢訪中団や小沢幹事長宅での新年会なども話題になりましたが、私は参加していません。

2010年の2・3・5月には内閣委員会、そして法務委員会と予算委員会分科会にて「公立中学における学校給食の実施格差(100%実施が3県、最低は大阪府の7.7%。兵庫県は49.6%)」の問題、「ハーグ条約締結」問題、「偽装ラブホテル問題」などについて質問しました。また、3月から4月にかけては「事業仕分け」第2弾の裏方として、福田衣里子さんたちと厚生労働省分野を担当しました。


 ▲質問トップに戻る


Q38:その後、鳩山さん、小沢さんの退陣がありました

「政治とカネ」の問題に加えて、「5月までに決着」と言っていた普天間基地の移設問題がうまくいかず、2010年6月の代表選に至りました。4年はじっくりと腰をすえて取り組むものだと思っていた方々は、首相交代劇に「またか」という感想を持たれたことでしょう。
 
本当に申し訳なく思います。

 また、1回目の代表選の際に、9月までの代表任期をめぐる規約改正が出来なかったことも残念でした。大敗した7月の参院選をはさみ、「この大変な時期になんで党内抗争なんだ?」といったイメージが出来あがってしまいましたね。

代表選では、私はいずれも菅さんに投票しました。党を分裂させることは改革の頓挫を意味し、それこそが民主党に投票して下さった方々への最大の裏切り行為だと考えたのと、党の自由闊達な風土を取り戻したいと願ったことが理由です。小沢さんは政治全体を俯瞰することができるスゴい政治家ですけれど、あのタイミングでの再登場には大義を感じませんでしたね。

 ▲質問トップに戻る


Q39:菅政権ではどんな役割を?

国会全体では政治倫理審査会(各政党からの25人より構成)のメンバーの1人です。「政治とカネ」問題にけじめをつけ、国民の皆さまからの信頼を受けることが出来る政治風土を作っていきたいと思っています。

 党務では、2010年9月に幹事長補佐に任命されました。全国から上がってくる陳情案件を処理し、枝野幹事長(当時)さんに伝えること。あとは若手議員の意見集約が主な仕事です。それ以外では広報委員会に所属し、党からの情報発信の見直しを行っています。今、政府で何が行われ、何が進んでいるのか。こういったことをしっかりと国民の皆さんに伝えることは、とても重要なことです。その点、民主党は広報PRがうまくないので、そういった点も何とかしたいなと考えています。

 ▲質問トップに戻る


Q40:この15ヶ月間で「井戸まさえだからこそ出来た」と誇れる成果は?

 地元・神戸に関するところでは、松下政経塾の先輩でもある前原国土交通大臣(当時)とのパイプを最大限に活用して「阪神港(神戸港・尼崎西宮芦屋港・大阪港の一体指定)の国際コンテナ戦略港湾指定」「ポートアイランドへの神戸医療産業都市誘致」などに取り組みました。港湾や交流人口の維持拡大は神戸経済の生命線なので、一定の地元貢献ができたと思っています。それ以外にも、例えば国道43号線周辺の公害軽減と神戸港・神戸空港を中心とした物流活性化を目指した「阪神高速湾岸線の無料化」を提案するなど、色々取り組んでいます。

育児世代の代表としては「子ども手当」に所得制限を設けては、という提案に強く反対、政務三役(厚生労働省、内閣府)に要請を行いました。
 また、東灘区魚崎地域での問題をきっかけに県議時代から取り組んできた「偽装ラブホテル」規定
でも一定の成果を出すことが出来ました。2011年1月より、全国の住宅地域における本格的な規制が実現することになりました。

 一方、菅首相の施政方針の中で最も力を入れている「不条理の解消」。これに関しても、性同一性障害当事者の子どもの無戸籍問題、薬害イレッサ訴訟問題などに取り組んでいます。民法(家族法)の改正については2011年に共著で書籍を発行する予定です。


 ▲質問トップに戻る


Q41:この間の民主党政権を100点満点で採点するとしたら?

 合格点を取れたとは言えないと思います。メディアで指摘されているような失敗部分や混乱した部分が確かにあったからです。 ですので、50点から60点くらいでしょうか?

 …「甘すぎる」というご意見もおありでしょうが、政権交代をして大きく変わった、また変わりつつある部分が少なくない、とも思っているからです。

 ちなみに、毎日新聞が民主党の衆議院マニフェストに記載された178項目を客観評価した「民主党の通信簿」によれば、達成もしくは着手ずみが8.5%。違反は暫定税率等2項目だけです。参議院選挙で国民の皆さんの厳しい審判をいただいて以降、何をするにしても苦しい状況が続いていることは事実ですが、「実現できた」ことにほとんど報道の目を向けることが出来なかったというのも、この間の大きな反省点でした。


 ▲質問トップに戻る


Q42:「政権交代」は一体何だったんだ、と思う人が少なくないようですが?

 前回の衆議院総選挙の意義は、国民の皆さんの民意が、長く日本を支配してきた「自民党体制を崩した」ということだったと思います。もちろん、民主党が新しい時代のしっかりとした受け皿になり得ているかというと、まだまだ合格点はいただけないでしょう。しかし、「自民党体制を崩した」という国民の皆さまの選択は全く間違いではなかったすでに大きく変わりつつある部分は少なくないし、旧来の政権の何倍もの仕事をしているという自負もありますよ。

例えば、民主党政権は「コンクリートから人へ」というスローガンの下で、ダム・空港・道路などをのべつまくなし造り続ける時代にピリオドを打ちつつあります。また、これまで高齢者中心だった社会保障を子どもたちにまで拡大し、安心して子どもを産み育てられる社会づくりへと舵を切りました。景気も若干の不安材料はあるけれども、リーマン・ショック以前の水準に戻りつつあります。「政治とカネ」の問題にも、間もなく一定のけじめがつくでしょう。医療の不安も解消方向に向かっており、一時期ギクシャクした米国・中国との関係も修復に向かいつつあります。北朝鮮有事などに備え安保体制にも大きな見直しを加えています。

諫早湾の開門を決断したのも菅さんだからこそ…。そうした菅さん、鳩山さんカラーの施策への注目がなかなか集まらないのも残念でしたね。

環境問題では、2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減するという中期目標等を法案化する一方、地球温暖化対策のための税導入を考えています。

「新しい公共」関連では市民公益税制でNPOへの寄付の50%が所得税から差し引けるようになりました。これからの「公共」はお役所だけじゃない。これも新しい日本に向けての大変革です。

 ▲質問トップに戻る


Q43:個別の政策課題
 (1)「子ども手当」や「戸別所得補償制度」はバラマキではないか?


 まず、2つとも明確な政策目標を持った特定の人・分野への現金給付であって、全国民への無条件現金給付である「バラマキ」とは異なる、ということを述べさせていただいたうえで、ご批判にお答えしますと…

 「子ども手当」については、これまでの児童手当は受給額が少なく、所得制限があったため、子育て支援には不十分でした。今回「チルドレン・ファースト」の考えのもと、どの家庭に生まれた子どもであっても等しく社会が支援していこうと、受給額をアップし所得制限も無くしました。日本では初めての試みであるため馴染みがない方も多いと思いますが、実際に諸外国では所得制限を設けずにどの家庭の子供たちにも手当てが支給されています。なお、子ども手当制度が導入されることで少子化に歯止めがかかることは有り得ることであり(フランスでは少子化に歯止めがかかり、合計特殊出生率が上向きに転じました)、間接的な効果は否定しません。

 農家への戸別所得補償制度について、農業保護に関しては食糧安保の観点から、自給率(41%)をこれ以上悪化させてはならないということが1つ。もう1つは「平成の開国」、すなわちTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加を検討する意味からも、注意深い保護策が必要だということです。恒常的な赤字部分を補てんするという政策も既に欧米諸国で実施されており、民主党が唐突に作った政策ではありません。また、原資の多くは農業関連の公共事業(土地改良事業)からで、これを半減させてでも農家の皆さんに直接補填していく方がいいんじゃないかという考え方を採っています。2011年度は農業者戸別所得補償制度モデル事業(米作大対象)に5,600億円。2012年度には、それを麦や大豆等の畑作物にも広げていきます。


 ▲質問トップに戻る


Q44:「子ども手当」や「高校授業料無償化」より待機児童解消の方が先では?

待機児童さえ何とかなればいい」といった論調は、私は間違いだと思います。国全体を見た場合、保育所問題というのは大都市部に限った問題に過ぎないということもありますし、結局は、経済的な不安を持たずに子どもを産み育てられるようにすることと、働く親の子育てをもっと応援していくこと、その両方ともが大事なんです。

待機児童の解消についても、旧政権とは較べものにならないくらい正面から取り組んでいます。例えば、総理のリーダーシップのもと「待機児童解消先取りプロジェクト」で認可外保育サービスを拡充。2011年度予算では「待機児童解消等の保育サービス充実」に4,000億を超える予算をつけました。地方が地域の実情に応じた子育て支援サービス(現物サービス)を拡充することができる新たな交付金、という点がポイントです。

しかしそれと合わせて、やはり人口が密集する都市部においては、規制緩和や使い勝手のいいソフト施策が必要だと思います。当面は都市部での面積基準を(待機児童解消までの一時的措置として)緩和したり、児童福祉法を改正し(一定の資格者が家庭で数人の子どもを世話できる)「保育ママ」を国の制度に格上げするといった方策を推進しています。「幼保一元化」についても、行政の縦割り意識(幼稚園は文部科学省の管轄、保育所は厚生労働省の管轄)と闘いながら、あと一歩の所まで来ていますよ。


 ▲質問トップに戻る


Q45:(2)医療・介護・年金改革はどうなっている?

子育て・医療・介護などの部分でいかに多くの政策が実現しつつあるかは、下記の表をご参照いただきたいと思います。

 民主党政権が子育て・医療・介護分野で新たに実現した主な政策 (政権発足15ヶ月時点)


・子ども手当(中学生以下の子ども1人あたり月額1万3千円を支給。2011年度にはこれを3歳未満2万円に引き上げ)

・高校授業料の無償化

・待機児童解消等の保育サービス充実(2011年度4,000億円)

・後期高齢者差別の撤廃(75歳以上だけを対象とする診療報酬17項目の廃止)

・医師不足の解消(診療報酬の大幅増額、医学部の定員を360人増)

・肝炎対策(B型肝炎やC型肝炎についてインターフェロンなどの治療の自己負担限度額を原則1万円とするなどの医療費助成)

・介護人材の確保(介護ヘルパーなどの処遇改善のため、賃金を24千円程度アップ)

・障がい者福祉(低所得者の障害福祉サービス等の利用者負担を無料化) 

まず、社会保障費全般については、自民党政権で実施されていた「社会保障費2,200億円削減」を民主党政権が撤回しました。特に後期高齢者については、年齢による医療サービスの区別をなくすため、75歳以上だけを対象とする17項目を廃止しています。

医師不足解消については、10年ぶりに診療報酬を大幅に増額し、救急・産科・小児科・勤務医に重点的に配分できるようになりました。これによって地域の病院に活気が戻り、医療・介護分野の雇用が42万人増えています。また医学部の定員を2010年度に過去最大の360人増。県単位で医療従事者の確保やあっせんを開始していきます。

 年金については、2010年6月になってようやく、年金記録回復者の数が1,200万人であるということを厚生労働省が初めて公表しました。
実に国民の10人に1人の記録が消えており、そしてそれが戻ってきたことになります。取り戻した年金の総額は、集計できた分だけみても1.3兆円という莫大なものでした。

「老後の安心は絶対に確保していく」という思いで着実に作業を進めていますが、もし自民党政権時代に我々がこの問題を追及していなければ、本来受け取ることが出来た年金が皆さんのもとに届かず、闇へと消えていって一部のものが甘い汁を吸うという、本当に大変なことになっていたということがご理解いただけると思います。現在も毎月3万人ペースで記録を回復中です。

 ▲質問トップに戻る


Q46:(3)消費税を上げるつもりか?

年金問題とならぶ、自民党政権時代の「負の遺産」の最たるものが、累積する財政赤字の問題でしょう。その主な要因は、1991年からの20年の間に税収が211兆円減り、社会保障費と公共事業がそれぞれ148兆円と62兆円増加し、さらに毎年の国債費が20兆円を超す水準にまで拡大してきていることにあります。民主党では2010年6月に財政運営戦略を策定。基礎的財政収支の赤字を2015年度までに半減し、2020年度までに黒字化、2021年度以降は債務残高を減少させようとしています。

無駄遣いの削減に関しては「事業仕分け」ばかりが取り上げられますが、本命はむしろ行政組織の簡素化・効率化。独立行政法人・公益法人改革の分野では既に事業の廃止や見直し、天下り斡旋の禁止と理事長等の公募、契約監視委員会の設置と随意契約の見直しを実施し、各府省における行政事業レビューへと進化させています。

しかし、急激な少子・高齢化社会の進展も含め、この問題が待ったなしのレベルに来ていることはもう、誰の目にも明らかです。2011年1月に発足した第二次菅内閣では、財務大臣の野田さんに加えて官房副長官に藤井さん、経済産業大臣に海江田さん、さらに経済財政担当大臣に与謝野さんをお招きして、「背水の陣」が敷かれました。2月から「政府・与党社会保障改革検討会議」のもとにおかれた「社会保障改革に関する集中検討会議」が中心となって議論が本格化します。

消費税については「4年間は上げない」というマニフェストでのお約束を踏まえつつも、「国民の生活が第一。」の理念のもと、人間らしい必要な社会保障サービスの質・量を維持し拡充していくことを考えれば、実施を含めた議論を始めなければいけないタイミングだと思います。この場合も、最初に消費税率アップありきではありません。必要とされる社会保障のサービスを確定し、これを実施するために社会保障制度全体(税と社会保険をいかに組み合わせるかなど)を構築する必要があります。その社会保障制度を支えるため現行の財源では不十分な場合、新たに必要な財源を検討、消費税率アップは候補のひとつとなります。重要なのは、必要な予算と具体的な消費税率アップの数字が対応していることです。
 ただ、実際にアップに踏み切るには、いくつかの大前提をクリアすることが必須のようにも思えます。

第1には、国内消費の動向を見定めていくこと。個人的意見ですが、もし消費税率を上げるとすれば、それを段階的なものにする(例えば1年に1%ずつ上げる)といった慎重な工夫を加えなければ、景気回復への致命的な悪影響が出かねないと思っています。

第2に、「ムダの排除」に「なるほど徹底的に取り組んだな」と国民の皆さまに思っていただけない限り、なかなか実施への理解は得られないでしょう。そのためにはまず「議員が自らの身を切っていく」姿勢を示していくことが不可欠。2011年度から「議員報酬の1割カット」を実施しますが、このことが次なる公務員人件費削減への一里塚にもなるでしょう。

「政治とカネ」の問題に関しては、私は県議会議員時代にも「1円領収書」運動等をやってきました。政治家たるもの、仮に法律上の問題が問われなかったにしても「李下に冠を正さず」の姿勢が大事だと考えています。「企業・団体献金の廃止」なども当然進めていくべきであり、今後も積極的な発言をやめないつもりです。

 第3に、もし消費税率アップが必要な場合は、実施前に具体案を提示して、総選挙で国民の皆さまの審判を仰ぐことは当然です。

 ▲質問トップに戻る


Q47:(4)不景気をどうする?

海外にいくつかの不安要素はありますが、基本的にはリーマン・ショック以降の景気の深刻な2番底は回避されたと見ていいと思います。

例えば、2000年を100とした時の企業の経常利益は全産業で2006年が151。これがリーマンショックの影響で2008年には98へと急落しましたが、2010年の前半には136にまで戻しました。設備投資の先行指標となる「機械受注額」も2010年6-8月が前年同期比12.8%増、住宅関係の指標等も回復傾向です。2006年から減少し続けてきた賃金も2010年になって前年比プラスが続いており、今後、企業収益に見合った賃金上昇があれば、消費の回復が見込めるということになります。

民主党ではまずリーマン・ショック以降の不況に対し、2010年1月(財政にはある程度目をつぶり)、大規模な補正予算を組みました。
菅内閣のもとでの経済対策は3段構えで、経済危機対応・地域活性化予備費9,000億円を活用した円高・デフレ状況に対する緊急対策(ステップ1)、5兆円規模の2010年度補正予算(ステップ2)、そして2011年度本予算(ステップ3)という位置づけです。

 この3段構えの経済対策の基調にあるのが、2010年6月の「新・成長戦略」です。これは、「日本が従来から強みを持っている、医療・先端科学・環境分野での技術を成長のエンジンとして」「アジアの成長をどう日本経済に取り込んでいくか」ということを柱とした、新・成長戦略を完成させました。日本経済が2番底を回避できつつある最大要因は、何と言っても中国を中心としたアジア経済の急成長であり、インドなど含む主要国のほとんどが10%前後の経済成長をキープしています。2009年1月から2010年半ばまでの日本の対アジア輸出の伸びは77%。これに対してアメリカは10%、またEUは5%の伸びに過ぎません。

さらに中小企業対策の面では、国民新党さんとの「中小企業融資円滑化法」に大きな成果がありました。負債100億円以上の倒産は2008年105社、2009年90社で約半分が黒字倒産、つまり銀行の貸し渋りによるものでしたが、2010年には負債100億以上の倒産はゼロ。総倒産件数も1.6万社(2008年)、1.5万社(2009年)から、2010年には1.3万社に減少しています。

さて、次なる大きな課題は長年続く、「雇用不安→消費不振→企業の業績不振→雇用不安…」という悪循環を、どう断ち切っていくかです。

第1には当然、雇用促進策の強化が急務です。グローバル経済の下、先進国すなわち人件費が高い国々はどこもこの点に苦戦していますが、まずマクロの面からは、企業から見た税体系を国際競争力を持つものに変え、その海外移転をできるだけ抑えていくことが不可欠です。民主党では法人税5%引き下げ(1.5兆円減税)、地球温暖化対策のための税導入(2,400億円)、格差是正税制(高所得者の所得税、相続税見直し)などを柱とした、2011年度の税制改正大綱を作成しました。

ミクロ面でも、現在までに別表のような政策をスタートさせています。


  民主党政権が実現した主な雇用政策 (政権発足15ヶ月時点)
 
・新卒者就職支援(新卒応援ハローワークを全国56ヶ所に設置。ジョブサポーターを2003人に倍増。卒業後3年は新卒とみなし、雇用奨励金などを創設)

・求職者支援(無料の職業訓練を提供。要件を満たす人には、生活支援として単身者に月10万円程度、扶養家族がいる方に月12万円程度の手当を給付→2011年度より恒久化)

・最低賃金の引き上げ(過去最高の17円引上げで全国加重平均730円。最低賃金の引き上げに向けた中小企業の助成措置を50億円を確保)

・雇用保険の適用を拡大(「6カ月以上の雇用見込み」から「31日以上」に加入要件を緩和→新たに255万人が対象となる見込み)

・倒産・解雇による失業後の国民健康保険料を軽減(前年の給与所得を30/100と見なして保険料を算定)


 第2には「税金がどこに消えているのか分からない社会」から、「家計の負担が減り、消費が促進される」社会への転換が大事です。すでに実現した諸施策だけでも「負担減」が子ども手当(1.2兆円)、高校授業料の無料化(0.4兆円)、自動車重量税の軽減(0.2兆円)、「負担増」が年金保険料と所得控除の見直しで0.4兆円。差し引き1.4兆円の家計負担を軽減させています。

そして第3には、労組ほかとも連携し、社内留保に向かってきた企業利益を昇給に振り向けていくことが必要です。日本のサラリーマンの報酬総額は1997年が280兆円、2006年が263兆円、2009年は253兆円であり、今後この点がどう改善されていくかが「デフレ脱却」への大きな鍵です。

もう1つ、大きな直近の課題には「円高対策」があります。円高が修正されれば輸出面でのメリットに加え、各国の巨額な景気刺激策によって行き先を探しあぐねている世界のカネが一定、日本株にも向かうため、株価の上昇等も期待できるからです。この点については2010年9月に為替介入(円を売ってドルを買う)を行い、今後も適切に対応していきますが、中期的にはEUや米国とも連携したファンド規制の必要があると思います。

2007年まで1ドルは115-120円程度でしたが、その大きな要因には海外ファンドの「円キャリートレード」(低金利の円を借入れ、より高い利回りとなる他国通貨で運用して「利ざや」を稼ぐ)に伴う円売りがありました。逆に現在の円高には、①リーマン・ショックやギリシャ危機直後にドル、ユーロの信頼性が低下したため、消去法で円が買われた ということ以外に、②米が超低金利政策を採ったことで「ドル・キャリートレード」によるドル売りが進んだ、③海外ファンドが「円キャリートレード」の店じまいのために大量に円を買い戻した、といった面が多分に見受けられるためです。

ちなみに株価も、日経平均1万7千円台(2000年)→「不良債権の直接償却」によって7千円台まで下落(2003年)→それを海外ファンドが買い漁ったため再び1万7千円台に(2007年)→ファンドがリーマン・ショックの穴を日本株の売却で埋めたため再び7千円台に(2009年)→1万円前後の水準回復(現在) といった経過をたどってきています。


 ▲質問トップに戻る


Q48:(5)外交・防衛政策がなってないのでは?という声に対しては?

この面では政権発足以来、大きな情勢変化がありました。

2009年12月に小沢さんが大規模な訪中団を組みましたが、その際の大きな狙いとしては米国への牽制があったと思います。普天間基地の移設問題についても社民党さんとも協力し、海外移転の可能性が真剣に検討されたと思います。

しかし、この間の推移、とりわけ2010年9月の尖閣諸島事件、11月の北朝鮮による延坪島砲撃を通して、やはり基軸は日米同盟であり、地政学的に日本を守るための基地は沖縄付近を想定せざるを得ないということがかなりはっきりしてきました。

ただ一方、わが国の経済が中国との関係に大きく左右されざるを得ない現実もあります。仮に尖閣諸島事件でわが国が強硬な態度に終始していたなら報復合戦となり、事態は全く収拾できないものになってしまっていた可能性があったと思います。例えば、もし船長逮捕の時点でビデオ公開に踏み切っていれば、一定期間拘留後にもその釈放を是としない国内世論が出てくることは明白だったでしょう。両国関係を長期間、無茶苦茶な状態にすることは国益に叶う行為では全くなく、他方では、拘束されたフジタ社員の安全を確保していく必要にも迫られていました。

そういった一連の判断を「弱腰外交」と見るか、「柳腰外交」と見るか。もし過去に中国側から尖閣事件同様の行為があり、それを見て見ぬふりをして放置してきたのなら、そのことこそが問題でしょう。つけ加えれば、映像を流出させた海上自衛官については、国家の方針に対する公務員の反逆行為であって一定の処罰が当然です。現実にこれら一連の事件を通して、日米、日中関係は落ち着いた修復過程をたどっていますまた、外交面では以外に、いわゆる密約問題の調査・解明が進むといった画期的な成果がありました。

一方、防衛面では完成まで1年をかけた防衛大綱において、「基盤的防衛力」から「動的防衛力」への転換が図られました。自民党時代には20年間も陸海空の予算シェアが固定化し、部隊配置も地域経済に組み込まれているため、定員数すら変えられなかったのです。北朝鮮有事の可能性という厳しい現実の下、それらを一気に見直せたのは、防衛大臣以下4人の大臣の政治レベルの決断があったからに他なりません。


 ▲質問トップに戻る


Q49:(6)民主党は「国のかたちを変える」といっていたが、「中央主権」や「官僚主導」からの脱皮は進んでいるのか?

一気にはいきませんが…確実に前進していると思いますよ。

もはや国が全てのことを指導する時代ではないことは明らかで、地域主権改革ではまずひも付き補助金を一括交付金化しました。2011年度は約5,000億円ですが、2012年度には1兆円強を目指しています。ちなみに当初、各省が出せると言ってきたのはたった28億円です。

しかし、官僚制度との関係については一定成果は出てきているものの、反省・改善すべき点もあったな、というのが現時点での感想です。天下りが禁止され、天下り団体への税のタレ流しは相当減りましたが、例えば縦割り行政の弊害はまだまだ解消されていません。

第1の失敗は「政治主導」をやる、と謳ってきたことへの力みがあったことでしょうね。例えば、各省庁予算のマイナス・シーリングなどは初年度から採用すべきで、具体的な削減内容については政策を熟知する官僚の能力を使っていけばよかったんですよ。政治家の最大の役割は的確な官僚への指示出しや施策の大きな優先順位づけだと心得るべきです。

第2には鳩山総理時代に各省庁に大臣以下数人の政治家しか入れなかったことだと私は思います。どんなに優秀な政治家でも、たった数人で海千山千の官僚を100%統制するのには限界があって当然です。ムダの徹底削減のためには「事業仕分け」だけでなく、もっと多くの政治家が各省庁に直接入りこむような体制を提案していかねばと思います。

菅さんは代表選の演説で、民主党国会議員400人全員の能力を活用すると言い、様々な前職を紹介されました。そういった意味では、私たちをもっとどんどん使ってもらいたい。例えばマニフェストには178の項目がありますが、各自2-3個ずつ担当すれば、1項目あたりに数名のプロジェクト・チームが作れるんですから。

 ▲質問トップに戻る


 Q50:最後にひと言

私は支持率がたった5%しかなかった時代から、民主党一筋で活動してきました。その後、おかげさまで党は大きくなり、政権を担当するまでに至りました。しかし、政権批判を中心とした野党時代の立場に較べ、与党としての仕事は想像を遥かに超える大変なことであり、当時を反省しなければならない点が少なくないことも分かりました。そのことは正直に告白せざるを得ません。その上で、あえて野党の皆さんには「今は本当に国難の時。今、"ねじれ国会"に終始することによって損なわれる国民益ははかり知れないものになる」ということを強く申し上げたいと思います。

自民党に対しては「膨大な"負の遺産"の責任は皆さんにもあるのだから、ともかく大所高所からの協力を」。また、それ以外の党の皆さんには「上げ足とりは簡単だけど、それだけの存在では政権など絶対担えませんよ。得意分野中心にもっと生産的な議論を」と提案したいですね。

最後に、私に投票して下さった111,183人の方々をはじめ、全ての国民の皆さまにもお訴えしたいと思います。

「不慣れで不十分な点も多々ありますが、絶対に"変革をあきらめない"で下さい!」と。

 ▲ページトップに戻る


兵庫県議会議員時代のものはこちらから